今盛んに言われてる言葉に令和版「金の卵」と言う言葉がある。実に懐かしい言葉である。
この「金の卵」とは、高度経済成長期(昭和30年~昭和47年ごろまで)に義務教育を終え、就職を希望する若年層の事であった。つまり中学3年の義務教育を終え、高校に進学せずに都会へ就職した子供たちへの総称でもあった。今の全員高校生とは違い、弱冠15歳の社会人への旅立ちだったのである。その子たちも今は後期高齢者となり、80歳手前の老人となってしまった。
最近の社会情勢の変化により少子高齢社会が進み、次の担い手不足が現実となり、働き方改革と相まって労働環境が一変してしまった。このままでは国そのものの崩壊の危険が目の前になってしまった。
ふた昔程前に、何かで見た事があった。それはある東北の新設私大の教授の嘆きであった。その教授が言うには、今の大学生は中学で習う一次方程式を解けない子が居ると言うのである。
数学の一次方程式は義務教育の中学1年で習うのだが、その知識を大学生が理解できない子が居ると驚いてたと言う事だった。これを見る限り、皆高校生から大学に進学して就職すると言う一定の方程式が現在のルールとなってしまった事は否めない事実であるが、現在の少子高齢社会がそれを変えてしまった現実がある。その現状が令和版「金の卵」となって、現在現役高校生がターゲットとなり、60数年前の「金の卵」が復活してしまった。これは由々しき問題と受け止め、国民全部が意識を変え今後に対処していかなければならない事柄と考えた次第である。