今に想う今太閤田中角栄の懐かしさ

 政治に興味をもって約半世紀、今の政治を思う時、あの今太閤故田中角栄元首相が生きていたらといつも思う。政治にもし~、~たらはタブーである事は良く存じてはいるが、常々あの田中角栄元首相が健在であれ以来続けていたらと思う事しばしばである。

 彼が当時の佐藤栄作首相の後継腹案の当時の福田赳夫外相をひっくり返し総理総裁を射止めた事は、戦後の政治史に大きな足跡を残した。天下を取るに親分の意に逆らい反旗を翻しそれを成就した事は、戦後の政治史に一大センセーションを巻き起こしたと言って良い。その後はご存じの如くコンピューター付きブルドーザーとの異名通りセオリーを覆したアッと驚く政策を連発した事は記憶に新しい事柄ではある。実現はしなかったが郷里の雪深い新潟県を発展させようとするには、弊害である雪を無くすために奥羽山脈削ると言うような突飛とは言え理論に基づいた議論さえする政治家だった。

 そこで思うのは彼が残した二十いくつもの名言である。その中でも一番好きなのは上に立つ人間として部下の報告を受け今後に図るためにより簡潔にスピーディに物事を処理する時に発した言葉である。それは「始めに結論を言え! 理由は3つに限定しろ! この世で3つにまとめきれない大事は無い!」と言った言葉である。私的にはいつもこれを部下に引用させて頂いている。

 後にも先にも、私的には政治家とはこう言う人間を言うと思った次第である。それに比べれば今の政治家はとても政治家とは言えない小物としか思えず、政治家とはとても言えず、政治屋と言った方が適切と思えてならない。現代の田中角栄は出現しないのかと思っているこの頃である。