かっての野党の闘士菅直人元首相の「ヒトラー投稿」は老いた身の今の橋下徹氏への妬み?

■記者団を引き連れ、馬場氏が菅氏を直撃

 

 立憲民主党日本維新の会の「ヒトラー論争」が泥仕合の様相を呈している。立民の菅直人元首相が、かつて維新を率いた橋下徹氏らを引き合いに「ヒットラーを思い起こす」と投稿。それに維新側が猛反発しているのだ。

 

 2月1日昼過ぎ。馬場氏は議員会館内の菅事務所を訪ねた。といっても馬場氏の事務所は第1議員会館5階で菅氏の事務所の隣。馬場氏は記者団を引き連れ、抗議文を手に隣の部屋に抗議に行ったことになる。

 

 ことの始まりは1月21日。菅氏がツイッターにこう投稿したことに端を発する。

 

 <橋下氏をはじめ弁舌は極めて歯切れが良く、直接話を聞くと非常に魅力的。しかし「維新」という政党が新自由主義的政党なのか、それとも福祉国家的政党なのか、基本的政治スタンスは曖昧。主張は別として弁舌の巧みさでは第一次大戦後の混乱するドイツで政権を取った当時のヒットラーを思い起こす。>

 

■菅氏の発言は「私人」で済まされるものではない

 

 これに維新側が激怒。立民に抗議文を提出し1月中の回答を求めた。しかし立民は抗議に回答せず、泉健太代表はインターネット番組で「菅氏は個人の発言だと言っている。なぜ立民に抗議文を持って来るのか」と語った。

 

 菅氏のツイートは、確かに個人的見解ではある。しかし、政治家が私的な場面で問題発言をして責任を問われた場合、党が矢面に立って謝罪したり、当事者の処分を下したりすることはよくあること。党最高顧問で首相経験者でもある菅氏の発言は「私人」で済まされるものではない。ましてや「ナチス・ドイツ」「ヒトラー」「ホロコースト」などの言葉は軽はずみに使うべきものではない。

 

 たとえば2013年、当時副総理兼財務相だった自民党麻生太郎氏は「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。だれも気づかないで変わった。あの手口を学んだらどうか」と発言して批判を受け、撤回に追い込まれている。さらに2021年には、東京五輪の開会式のディレクターだった小林賢太郎氏が、かつてホロコーストを取り扱ったコントを演じていたことが分かり、解任された。

 

■まるで子供のケンカのような20分間

 

 維新の松井一郎代表(大阪市長)が「どういう状況であろうと言ってはならないヘイトスピーチ」というのは、こうした経緯を踏まえたものだろう。他方で、龍谷大学法学部の金尚均教授は、ジャーナリストの安田菜津紀氏の取材に対して「これはヘイトスピーチではありません」と断言している。表現の問題として押し切るのは、無理筋だといえる。

 

 馬場氏の訪問を待ち受けたように先制パンチを浴びせたのは菅氏の方だった。

 

 まず菅氏の方から「質問状」を手渡した。内容は「橋下氏への投稿について、なぜ維新が抗議文を出したのか。橋下氏と維新はどういう関係なのか」というもので、謝罪・撤回する考えはないことを明言した。

 

 馬場氏は「現在、橋下氏と維新は全く関係がない」「橋下氏は党を立ち上げたチャーターメンバーである事実は歴史に残っている」などと答えた。

 

 途中、菅氏が 馬場伸幸(のぶゆき)を「しんこう」とわざと(? )読み間違えると、仕返しとばかり馬場氏も菅氏を「すが」と言い間違える。さらに馬場氏は、菅氏がツイートで「大阪」を「大坂」と書き間違えている箇所があることを指摘し「もうちょっと大阪を勉強した方がいい」と言い放った。まるで子供のケンカのような20分間だった。

 

■菅氏の土俵に乗ってしまった維新

 

 今回の問題の本質は、橋下氏をヒトラーになぞらえた表現の是非であることは言うまでもない。しかし菅氏はその前段として「橋下氏と維新の関係はどうなのか。関係ないのであればなぜ維新が私に抗議するのか」と問い続けた。

 

 2人の論戦の優劣を判定するのは難しいが、強いて言えば馬場氏は、菅氏のつくった土俵に乗って議論させられていた。「ヒトラー発言」の是非の議論は深まらなかった。そして橋下氏と維新が「関係ない」といいながら「チャーターメンバーであるのは事実」など「関係ないと言ったり、あると言ったり、それは無理ですよ。話が通らない」(菅氏)という印象を与えてしまった。

 

 菅氏のツイートは普通に読めば橋下氏だけでなく維新そのものもヒトラーに似ていると主張している。だから維新が抗議しても不思議はない。馬場氏もそのことは訴えてはいるのだが、菅氏が巧みにすり抜けた形だ。今回の問題で菅氏の姿を久しぶりに見た人も少なくないだろう。75歳となった菅氏は、頭髪も薄くなり老いは隠せない。ただ老練かつ巧みな語りは往年の切れ味が残っている。

 

■橋下氏のテレビ出演に影響か

 

 「橋下氏と維新の関係など、どうでもいいじゃないか」と思う人もいるかもしれない。しかし、この問題は今後、重要な論争となる可能性がある。

 

 今、橋下氏は、テレビの情報番組のコメンテーターとして引っ張りだこだ。相手に切り込む鋭さ、分かりやすい弁舌は視聴者にも好評だという。彼の存在が維新に追い風となっているという見方もある。

 

 橋下氏は政治家としてではなく、中立の文化人という扱いでテレビなどに出演している。しかし視聴者にとっては今も「維新の橋下氏」だ。維新をベタ褒めしているわけではないが、自民党を是々非々で論じ、立民などのリベラル勢力に厳しいコメントを浴びせる姿を見て、何となく維新の好感度を高めた人は少なくないはずだ。維新は昨年10月の衆院選で躍進し、最近の世論調査でも政党支持率で立民を上回ることがある。橋下氏の存在は、その下支えとして機能している。

 

 今回、菅氏のツイートに対し維新が怒ったことで、はからずも橋下氏は今も維新の身内であるという印象を国民に植え付けた。そうなればテレビ局も無視するわけにはいかないだろう。

 

毎日放送は元日に「吉村さんが総理に」と放送

 

 毎日放送(本社・大阪市)は元日の特別番組で橋下氏と松井氏、吉村洋文大阪府知事(維新副代表)が揃って出演。橋下、松井両氏が「吉村さんが総理に」などと語る一幕もあり、「政治的中立性を欠く」との批判を招いた。このため現在、虫明洋一社長が調査チームの立ち上げを命じ、社内調査を実施している。

 

 大阪メディアを中心とした「維新びいき報道」が問題になり始めている時だけに、今回の問題は「今まで通り橋下氏を出演させ続けていいのか」という議論を巻き起こすことになるかもしれない。菅氏は1月にツイートした段階では、そういう意図を持っていたとはとても思えないが、馬場氏の論争の時には、その意図が感じ取れた。転んでもただでは起きない粘り腰は、いまだ健在ということだろうか。

 

 ただし、短期的に見れば立民のほうがポイントを稼いだように見える今回の問題だが、中長期的に見ると立民にとってダメージとなる可能性もある。

 

 今回の問題で立民は「政治家個人の発言について党はかかわらない」という姿勢を鮮明にしてしまった。今後、自民党や維新の議員の問題発言について、立民側が政治責任を求めても、、「立民は菅氏の『ヒトラーツイート』の時、責任を取らせなかった」と指摘されることになるだろう。まさに立民にとって、お馴染みのブーメランになる恐れもあるだろう。永田町コンフィデンシャル

 

 

これ『橋下徹氏のテレビ出演に影響か…菅元首相の「ヒトラー投稿」がもたらした"想定外の副作用"』と題したPRESIDENTonline 2/4(金) 13:16の配信記事である。

 

 

これは端的に老いた元闘士の橋下さんへの「妬み」以外に無いだろう。

頂けないのは馬場さんである。維新への屈辱発言であるならば、橋下さんの名は出すべきでなく、公党維新としての抗議を菅さんが言うように、菅直人個人に限定すべきだった。何故なら国会議員としての菅直人を認めて居ず軽く見てたからだ。もしそれが小沢一郎さんのような議員だったらここまで抗議しなかったろうし、またこんなバカでなければこんな発言もしなかったろうから。

いずれにしても維新の馬場共同代表も大した議員でもなかったと見たが、根底にあるのは維新の未だ橋下徹への依存度が強いと言う事だし、橋下さん嫌いが結構居ると言う事だろう。橋下さん昔オーム事件で流行った「ああ言えば上祐」に似てるところあるからナ。(大笑い)