民間保育園児の車内置き忘れ死亡事故は行政の問題と言うより人間性の欠落である!

 福岡県中間市にある認可保育園の私立双葉保育園で送迎バス内にいた園児の倉掛冬生(とうま)ちゃん(5)=同市=が熱中症で死亡した事件で、県と中間市は2日午前、事故の原因やバスの運行状況など園の安全管理態勢を調べる特別監査に入った。園関係者から事情聴取し、問題が確認された場合は是正を指導する。

 

 園側の代理人弁護士や市などによると、40代の女性園長は事件があった7月29日、運転手として1人でバスに乗車し、冬生ちゃんの降車確認を怠り、職員間の連携が不十分で出欠の情報共有もできていなかったとみられる。園には23人の保育士がおり認可保育園の配置基準は満たしていたが、運転する園長だけが乗車していたことが常態化していたとみられる。

 

 一方、送迎バスの運行は公費補助の対象ではなかったため、行政側の監査項目に入っていなかった。事態を重く見た県と市はこれまでの経緯や職員を同乗させなかった要因も調べる。園は送迎バスの運行を当面見合わせる方針。

 

 一方、中間市に隣接する北九州市では7月30日、児童の安全管理の徹底を求める通知を市内の各保育所に出し、県も市町村を通じて同様の注意喚起をした。

 

 園では2日朝、子供を送り届ける保護者の姿があった。園の送迎バス運行中止で、保護者は自家用車で子供を預けに来ていた。ある母親は「事件が起きたことで、今後も預け続けていいか不安を感じている。転園も検討している」と話した。【中里顕、奥田伸一】

 

 

これ「園長1人運行、常態化か 送迎バス5歳児死亡 福岡県が特別監査」と題した毎日新聞 2021/08/02 11:37の配信記事ある。

 

 

こう言う事故が起こる度に、行政のとる手法はいつも同じである。

必ずや「こう言う事を二度と起こさないために」との合言葉に全国の行政を通じて注意喚起が行われる。

それは正にその通りなのだが、問題はその趣旨にある。

我々国民はその報を聞く度に、「こう言う事故を二度と起こさないために」行政側が真摯に対策を考えるのだろうと思うのだが、実際の当事者の思いは全く逆である。逆であるとは少し言い過ぎかも知れないが、それも勿論あるだろうが本当は起こしてもその責任の所在にウェートが置かれている。確かにその事故を起こすことは良くない事だが、問題はそんな事よりその事故の責任は誰にあるか誰にまで行くかと言う事と、その責任はどこまで波及するかと言う事である。つまり最終責任者はどこまで行き誰が負うかと言う事である。半官半民の形態の事業体はいつもそれを考えて行動してると言った方が正直だ。

それの回避のための半官半民の職員は天文学的才能を発揮する。普通の人間は起こした事を悔い一生心の傷として残るのだが半官半民の職員たちは最終責任者が決まれば、その者に全てをなすりつけ、最終的には忘れようとするらしい。全ての半官半民の職員たちがそうだとは言わないが、概ね正しいと言えるのではないだろうか。今回に限れば本当に考えられないミスである。何故なら迎えに行ったその本来の仕事を終えようとするとき、車にカギをかけようとするのなら、車内に忘れ物がないか、何か無いかとか見て確かめてからカギをかけるのが、どんなズボラな人間でもやるのではないだろうか? それをしなかったと言う事は正に普通の人間ではないと言う事になる。だとするなら正に人間性の欠落であると言えよう。