ある結婚披露宴での挨拶でのあせり(その2)

 前日よりの続き
 
 私は必死に探しました。

 誰を?。
 とにかく知ってる新郎の父親の社長をです。
 汗をカキカキです。
 
   30分も探したろうか。
 いたいた!当事者である新郎の父、社長をついに探し当てました。後光が射してました。お解かりだと思いますがそう言う表現がピッタリです。
 
 そしたら何と、新婦の姓が変ってたのです。とんでもない事です。社長何で私に言ってくれなかったのですかと抗議?、今そんな事言ってる場合ではありません。私はあせりました。直前まで必死に丸暗記してた新婦の姓が変っちゃったのです。私は何度もトイレ(勿論大便器:何でトイレなのだろう?)に行き必死に新婦の姓を暗記し直しました。これは大変な事なのです。モチベーションが維持出来ないのです。私はこんな時に、何かの拍子でオリンピックに突然出ろと言われて戸惑ってる人を思い浮かべました。やる気が無くなるのです。気持ちが解りました。
 
 待て、話を披露宴に戻しましょう。
 刻一刻と披露宴の時間が迫ってきます。私は覚悟を決めました。どうにでもなれ、間違えた時は正直に謝れば良いんだ。そう決めたら落ち着いてきました。さすがホテルマン私の姿を見てて、ちゃんと水コップ二つ用意してくれてました。(笑)

 その後報告するまでも無く、上手くいった事は言うまでもありません。
 
 ところがこの来賓と言う仕事いつも思うが、仕事が終わってしまえば、刺身のツマ以下で何と暇な事か、ひたすら食べひたすら呑むだけでした。あまり知っている人も居ず、とにかくそれだけでした。
 
 後日談、新婦の姓が何で変ったか、それはヒミツです。新婦の母親が離婚・死に別れ等(さしずめ今回の招待状新婦側は母1人子1人でした)どうだったかは知る由も無いが、披露宴には招待状通り親娘2人だった。思うにそんな事、披露宴が終わってからでも良いではないのかと、いらぬ迷惑を被った私は損害賠償を請求したい欲求に駆られてました。(笑)

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