政府による事業仕分け第2弾がほぼ好評の内に終わり、第3弾、第4弾も待たれるなど、おおむね予想以上の成果を挙げた事は事実であろう。ただ、この事業仕分け最初に考えた自民党の無駄撲滅プロジェクトチームの座長・河野太郎衆院議員などは非常に残念であったろうと思われる。志半ばこれからと言う時に政権交代本当に残念だったと思う。また自民党にあって心から無駄遣いの撲滅を願ってたのも彼一人のような気がしてならないし、野党にあって政府の事業仕分けにエールを送ったのも唯一人彼だけであった。そういう意味においては、自民党に見切りをつけ、一番最初に離党するのも私は彼では無いかと秘かに思っていたが違った。
この事業仕分け、何が好評かと言えば、中には「戦略的視点を欠き、劇場効果的政治ショーだ」との批判もあったが、「国民に身近で長年多くの人が疑問を感じながら手付かずだった弊害が是正されるなら、成果と言えよう。」と評価するほうが多かったのも事実である。確かに仕分け人がバッタバッタと切り込む様は、時代劇で悪人を退治する様を見ているようであった。
そもそも役人・官僚とは学業の知識はピカ一だが、臨機応変的緊急的な応対知識には疎い人種である。それは何故か、前例と予算が無いからである。彼らはすべて一番初めには決してやらないし、決して1人でもやらない。赤信号皆で渡ればの型なのである。それは何故か、それは責任が伴うからである。彼らはこの【責任】と言う言葉には、それこそ異常に反応する。彼らはこの【責任】を回避する事には天才的な知識を持っていて発揮する。そして、同期との給料・報酬の計算にも天文学的知識を持っている。それを考える時に、出世する者とそうでない者の給料・報酬を計算し尽くされた結果の産物が天下り先の確保であり、公益法人なのである。何をやらなくても、この天下り先法人を作る事が彼らの中の英雄となる異常な我々には解らない世界なのである。この事を知らずに55年以来自民党は彼らと付き合い、利用したつもりが知らずに利用されてしまっていたのである。気が付いたら現在のようになっていたのである。この責任は大きい。そして今声高にこの事業仕分けを批判するなんざ、愚の骨頂と云わざるを得ない。こう言う輩には決して政権を取らせてはいけないと思っている。