官房機密費その実態と官房長官と自民党

 先日に引き続きこの官房機密費を考えて見たい。
 先日の出納帳を見れば政権交代までは毎年多少の金額の違いがあろうがほぼ同じ事をやって来たことが解かるし、我々国民がこの不況期に必死に生きている時に、我々の代議員がこう言う事をやっていた事になるし、もし、政権の交代がならなかったら、恐らく我々の眼には一生触れず仕舞いだったと思われる。と言う事は時に政権が変わると言う事は必要であると言う事になる。私もそれが必要であり常に緊張感をもった政権運営になるし、それが2大政党制への入口でもあると思っていた。がこの官房機密費の中から貰った評論家とマスコミ・メディアの面々により時の権力にベクトルが作用し、いわゆる人的作用が働き、必ずしも正規な意味の2大政党制が損なわれ、しかも日本人古来の慣習とが相乗し合い、我日本国には馴染まないのではと私は思うようになって来た。
 話を戻せば、昨年平野官房長官が公表したこの官房機密費の国庫からの支出状況からみれば、何度も言われ、市民団体からも告発されている、選挙で敗れ政権を失った(正式にはその時点では失っていないが)自民党内閣の官房長官河村建夫)が駆け込み引き出しで2億5000万円を引き出した事だ。これなんかは横領に当たる。たったこの行為で河村建夫官房長官は政治生命を失ったも同然である。たとえそれが私的で無く党のためとは言ってもだ。今頃他国では暴動が起こっても不思議が無いが、未だ中流意識の抜けない日本人の事、完全に見くびられ、自民党の先生方にもバカにされている。この表れがいわゆるマスコミ党(私は以前より無党派層とは言っていない)であり、顕著に左右されたのが小泉現象だったと私は思っている。しかし、日本の検察はこの証拠のある現実なる横領に対して捜査しないのであろうか。政治資金規正法違反の証の無い狭義の問題にうつつを抜かす暇があったら、何故に捜査しないのか、佐久間特捜部長に聞きたいものだ。
 この官房機密費に関した動画が結構配信されているので見てみたら、細川連立内閣時の官房長官であったムーミンこと竹村正義氏の談話があったので見てみた。私は唖然とした。他人事のようにインタビューに応えていた。当時55年体勢が崩れ史上初めて政権の交代が起き、歴史的な野党に政権が渡った時で、この時が官房機密費改正の最大のチャンスであった筈なのに、野心家の竹村官房長官はカネの魅力に負けたのか、自民党の慣習を踏襲してしまった。今思えば本当に残念である。何度でも言う。その時が最大で最後のチャンスであった。
 ところで野中元官房長官は何故今公表?したのだろうか。このまま黙っていれば誰も何も言わないし、誰も聞かないし、誰にも疑われないし、この官房機密費をベールに包む事も出来たのに何故?。
まともであれば野中元官房長官が「国民の税金だから、政権交代を機に改めて議論し、官房機密費を無くしてもらいたい」と言う言葉だろうが、この策士、信ずる者は恐らく誰も居まい。また、全国土地改良事業団体連合会が予算を半減されたから、民主党政権に一矢を報いるつもりで官房機密費を民主党政権に使わせたくないため暴露した等々、色んな説が飛び交っているが、私個人としては次のように思ってる。
 他人の気持ち、心の中まで見通すことは不可能であるが、官房長官経験者との話を総合すれば、野中と言う男地方政治屋上がりの評価の低さを気にしてた位だから、党人派の小沢一郎に対するライバル意識かヤッカミ根性のどちらかであろうと思う。政治家、政治屋と言う者意外と心が狭いと思う。小沢一郎の直接知らない官房機密費を暴露する事で日本国民に対し、男野中広務ここにありを印象付けたかったのではないか。まだ枯れては居ない男野中広務を高く売りたかったのではないかと私は思っている。