官房機密費その実態と官房長官(その1)

 まず始めに別紙画像の官房機密費の出納帳と国庫からの支出状況を見て頂きたい。
 出納帳は日本共産党が昨年、平成3年11月~平成4年12月の物と思われるのを暴露した出納帳であり、私が残高等を自動計算し加えたもので昨年このブログで紹介したものだ。もう1つの国庫からの支出状況は昨年平野官房長官政権交代した直後公表したものである。イメージ 1イメージ 2イメージ 3
 そもそもこの官房機密費とは? 内閣官房が国政上の機密用途で支出する費用のことで国政の円滑な推進という目的を果たすため、官房長官の判断で機動的に使われる。正式名称は内閣官房報償費で、「権力行使の潤滑油」と呼ばれることがある。官房機密費の使いみちについては一切明らかにされていない。国の予算の使いみちをチェックする会計検査院の調査も事実上、免除されている。国政への寄与などを名目に、国会議員の海外視察に対する餞別(せんべつ)などのほか、与野党の国会対策にあてられているとの指摘もあるが、真偽のほどは定かでない。官房機密費は、2001年度予算で16億2400万円が計上されていた。しかし、官房機密費の一部が外務省・要人外国訪問支援室長の個人名義の銀行口座に入金され、私的に流用されていた事件が発生したことを受けて、2002年度予算からは14億6200万円に減額されている。とものの本に書いてある。
 しかし、それは表向きの話しで実際は内閣官房長官に一任され、ときの政権が内密に使える便利なおカネが、いわゆるこの「官房機密費」だ。
 2002年から2009年まで毎年、14億6000万円が予算計上され、内閣情報調査室の活動に充てる2億円ほどを差し引いた残りの12億円余りを官房長官の裁量で使ってきた。
野党対策や飲み食い、外遊する議員への餞別、はては女性問題の尻拭いに使われたなど、 昔からとかく噂が絶えることがなかった。が図らずも先日小渕内閣時の官房長官だった野中広務氏が、この官房機密費から政治評論家に配った事を暴露したが、その噂を裏付けた形となったし、出納帳と国庫からの支出状況を見れば皆さんも納得と思う。
 それよりも私が危惧した事は、解かってはいたがジャーナリズムに時の権力よりカネが流れていた事が裏付けられた事であり、ジャーナリズムにとって深刻なのは「世論操作のため複数の政治評論家にもカネをばらまいた」という事実だ。うがって見れば今回の政権交代によって、被害を被る者が現政権の転覆をジャーナリズムを「官房機密費」で買収を図って狙ったと言えるのではないのかと私は思う。
 余談だがある時官房長官経験者と話した事があるので紹介したい。
その元長官曰く「我々国会議員は、何で議員になったかと言えば、最初は政治を自分で変えて見たい、政治の中枢で働らいて見たいと純真な志を持ってなったものだが、1期2期と重ねるうち、運と天性を持っているのが国のトップ(宰相)になり、そうでないのが大臣を狙う、大臣でも1度は狙って見たいのが官房長官だよ、キニ。だって機密費を自由に使えるからな。」
 これが何よりも実態を表している。