昨日天皇がお気持ちのビデオメッセージを出されたが、これは正に安倍政権の失態である

 ◇最後に「国民の理解を得られることを、切に願っています」
 
  終戦の日まで1週間の8日、天皇陛下がビデオメッセージの形で「お気持ち」を公表された。象徴天皇とはどうあるべきか。約11分間の映像には、自身の老いのみならず、人生の終幕後までを見据えて率直に語る陛下の姿があった。地上波のテレビ各局が一斉に放送。宮内庁幹部が「重い内容」とする「胸の内」を穏やかな口調で語る陛下を、多くの国民が見つめた。【山田奈緒、古関俊樹】
 
【写真】大型ビジョンに見入る人たち=東京都新宿区で
 
 宮内庁によると、収録は、お住まいに当たる皇居・御所の応接室で7日午後4時半から行われた。当初、立ち会う予定のなかった皇后さまも、「大事なことだから」という陛下の意向を受け、収録を見守られた。宮内庁長官侍従長ら幹部も立ち会い、1回の読み上げで収録を終えた。皇太子さまや秋篠宮さまには、陛下が内容を伝えたという。
 
  陛下について、ある側近は「どんなときも泰然とされている」と表現する。皇后さまとテニスを楽しむなど、現在の健康状態に問題はないという。規則正しい生活で、体調維持に努める。70代のころより多い地方訪問をこなすなど、公務に対する積極的な姿勢は年を重ねても変わらない。
 
  ビデオメッセージで陛下は冒頭、「私も八十を越え、体力の面などからさまざまな制約を覚えることもあり……」と老いの実感を吐露。個人の考えと前置きし、一呼吸置いてから、即位後約28年間の歩みを振り返った。約11分間で7回「務め」という言葉があった。「(身体の衰えで)全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないか」「(摂政制度は)務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けること……」。報道各社が先月から伝えていた「生前退位」への思いがにじんだ。
 
  手元の原稿を確認しつつ、時折顔を上げてカメラを見つめた陛下。最後に「国民の理解を得られることを、切に願っています」と終えると、原稿を机に戻して一礼した。
 
  同庁職員は、幹部のごく一部をのぞき、内容を事前に知らなかった。公表された8日午後3時、庁内で多くの職員がテレビに見入った。ある幹部は「想像以上にはっきりとご意見を言っておられ、驚いた」と話す。ビデオ公表直後、宮内記者会の要望を受けて会見した風岡典之長官は、「象徴の立場である人だけが、思うことがある。憲法上のお立場を踏まえた発言だと思う」と説明。「一つの大きな節目の時期だと考えている」と述べた。
 
 
これ『<天皇陛下お気持ち>穏やかな表情 11分間で7回「務め」』と題した毎日新聞 88()2138分の配信記事である。
 
 
これは驚いた。天皇の地位は憲法にある通り、天皇の職務は、国事行為を行うことに限定され(第7条)、内閣の助言と承認を必要とする(第3条)。国政に関する権能を全く有さない(第4条)。とあるのに、今回の天皇のお言葉は、天皇の「生前の退位」に関するお言葉は既に上記の憲法から解る通り、天皇は政治的行為を行ってはならないと言う条文を逸脱しており、憲法上違反である。これは安倍政権の行政機能の失政である。つまりは内閣官房長官の失態である。何故なら天皇のお言葉はお言葉として、宮内庁の行政のトップである宮内庁長官天皇の「生前の退位」を否定してた現実の中での「天皇のお言葉」だからである。私は天皇天皇としてのお言葉は理解でき、尊重もするが、だったらこう言うかたちでは無く、行政のトップである安倍首相と内閣府天皇のお気持ちを表すのが本当の姿であるからである。これは正に安倍政権の失態である。