政治資金の私的流用疑惑が出て以降、1か月余りにわたって様々な批判を浴びながらも、なかなか「辞職」の2文字を言い出さなかった舛添知事に石原氏は「ボクシングで『パンチドランカー』って言葉があるけど、彼は打たれ強かったね。『権力ドランカー』というか…。権力に固執したんだね」とニヤリ。ただ、都知事経験者として「面白い仕事ですよ。日本の心臓部ですから」と、舛添知事が職務を続けたかったという意志をおもんぱかった。
舛添知事は外国出張時のファーストクラスやスイートルーム利用が問題とされたが、石原氏も知事時代は同様だったと振り返り「これは、役人(都職員)が決めるんですよ。お膳立てしてくれる。舛添君の罪じゃないと思うんだよね」。心中を察したが「ただ、彼には創造性がない。そこがね…」と厳しい指摘も忘れなかった。
その上で、次期候補について聞かれると「やっぱり、発想力のある人。創意のある人間が、時代を作っていく。そういう人が出て来ないと」とした上で、具体的な名前を聞かれると「橋下(徹前大阪市長)君だね」と即答。ちなみに、長男の石原伸晃経済再生担当相の名前が挙がっていることを聞かれると「迷惑だろうな。なかなかのエコノミストにはなったと思うけど、その話はやめましょうよ」、自身の再登板については「冗談じゃないよ。こんな年寄りに。そういうのをありがた迷惑と言うんだよ」と笑っていた。