「イスラム国」に拘束された日本人それはテロ軍団のワナにスッポリはまった安倍首相の右傾化の成せる業か

 中東の過激派組織「イスラム国」の矛先が日本に向けられた。拘束中とみられる日本人男性2人の身代金は2億ドル。人質の殺害を警告するビデオは、中東歴訪中の安倍晋三首相がイスラム国対策を打ち出したその時を見計らったかのように発せられた。イスラエルパレスチナのどちらにも偏らない「中立外交」でアラブ・イスラム世界からも信頼を得てきた日本だが、台頭する過激主義の挑戦に真正面から向き合うことになった。
 「身代金を支払わなければ、人質は殺害される。交渉など無意味だ」。イスラム国の内情を知るシリア人男性は20日、毎日新聞の電話取材にそう断言した。
 公開された約1分40秒の殺害予告ビデオは、安倍首相が16日に開始した中東歴訪を受けて製作された可能性が高い。冒頭ではNHKの国際放送の映像が流れ、安倍首相が最初の訪問地カイロで「テロや大量破壊兵器を当地で広がるに任せたら、国際社会に与える損失は計り知れません」と述べる様子が紹介された。
 イスラム国が要求した2億ドル(約236億円)の身代金は、安倍首相が今回表明したイスラム国対策の規模と同額だ。日本政府がイスラム国と対峙(たいじ)する姿勢を鮮明にしたタイミングを利用し、「敵対の代償」として公開で身代金要求に踏み切ったとみられる。
 また、イスラム国が敵視するイスラエルとの経済連携の大幅な拡大を発表した直後のタイミングでもあった。安倍首相はネタニヤフ首相との会談で、パリで起きた一連のテロについて「いかなる理由でも許されない」などと非難。国際社会との緊密な連携を強調していた。
 絶妙な時期を突いたビデオ声明だが、その主張は支離滅裂だ。ビデオでは日本が「非軍事分野」でイスラム国対策の支援を表明したとする英BBCの報道内容が紹介された。しかし、戦闘員とみられる男は「イスラム国の女性や子どもを殺害し、家を破壊するための支援が1億ドル。イスラム国と戦う部隊の支援が1億ドル」と勝手な解釈を示した。
 水面下の交渉で身代金を得るメドが立たなかったため、映像の公開に踏み切ったとの見方もある。湯川遥菜さんが拘束されたのは昨年8月。後藤健二さんも昨年11月ごろから、シリア反体制派内部で「イスラム国に捕まった」との未確認情報が出回っていた。イスラム国が人質の利用方法を検討し、日本との接触を図ったが、進展しなかった可能性もある。
 国際社会のイスラム国包囲網を萎縮させる狙いも透けて見える。イスラム国が同様の手法で殺害を予告し、処刑した人質は、有志国連合を主導する米国や英国の出身者だった。非軍事分野で支援する日本を狙うことで、昨年夏から始まった対イスラム空爆作戦に参加していない国も標的になることを誇示した格好だ。
 イスラム国は昨年6月にイラクに大規模侵攻し、実効支配地域を拡大したが、有志国連合が空爆を開始した8月以降は目立った戦果は上げていない。昨秋から注目されているシリア北部アインアルアラブ(クルド名・コバニ)の攻防戦では、クルド人部隊と有志国連合に対して劣勢だ。支配権を巡る内紛や外国人戦闘員の逃亡といった事件も相次いで表面化。海外メディアを中心にイスラム国の動揺が指摘される中、法外な身代金を要求し、存在を誇示しようとした可能性もある。
 また今月7日に起きた仏週刊紙シャルリーエブド襲撃事件で系列団体が犯行声明を出し、存在感を増した国際テロ組織アルカイダに対抗する意図もありそうだ。両組織は資金源や支持層が競合しやすく、過激派内部の指導的立場を巡ってライバル関係にある。
 エジプトのシンクタンク・アハラム政治戦略研究所のムハンマド・ファイエズ氏は「イスラム国は、広報宣伝活動を軍事作戦と並ぶ重要な柱と位置付けている。安倍首相の中東訪問に便乗し、地理的に遠い日本まで動揺させられると誇示する狙いがある」と指摘している。【カイロ秋山信一、アンマン大治朋子】

これ「イスラム国拘束:日本人殺害脅迫 声明は支離滅裂」と題した毎日新聞1月21日09時54分の報道記事である。

 戦いは双方にその意思なくても、片方にあれば成立する。つまりいくら平和を唱えても、一方が攻め込めば、攻め込まれた方が黙って成されるままか、さもなくば戦うしかない。でなければ殺されるからである。この状態が今のイスラムと世界の関係である。いくら立派な事言っても片方がそれを理解し納得しなければどうにもならないのである。だからテロ行為には報復せいと言ってる訳では無いのであるが、こう言う輩には交渉の余地は無いのである。それを学者や識者は無理に世界の常識に当てはめようとするからおかしくなるのである。今回のこの日本人の拘束は「彼らの待ってました」とばかりのワナにスッポリ嵌(はま)ってしまった。彼らは最近のアルカイダに後れを取った(注目させて軍資金を集める事)状況を解消する時期を狙っていた。日本をターゲットに日本人の湯川さんをそれが目的で拘束したか、拘束したのが日本人の湯川さんだったからか、どちらが先かは解からないが、いづれにしても餌を得た事は間違いない事実だった。要は身代金と言うよりは、宣伝材料に使われた感が強い。元々彼らテロ軍団は日本人には友好的だったことは旧知の事実だったのを、安倍首相の中東訪問での対テロ組織への2億ドル資金供与が寝た子を起こした事は否めない事実である。またテロ軍団の足元の情報はベールに包まれている。だからこそジャーナリストの出番があるのだろう。彼らは常に死との間に居る。要するに決死の覚悟だと言う事になる。そこには国家国民の意識も何もない。あるのは生きる術(すべ)のスクープと言う栄誉の対価であり、一種の博打とも言える。それには常に自己責任と表裏一体である。でも日本人にとってみれば、どんな場合でもどんな状況でもそれは物では無く生きた人間である。人間の命は地球よりも重いのである。そう考えれば、この拘束された二人とそして最近何思っての行動なのか、いい気になって自分が一番偉いと誇って怖いもの知らずの安倍晋三の、その三人が一番日本国民に迷惑をかけていると言っても良い。右傾化した狂人(安倍晋三)を今後監視していかねばならない日本国民も大変だ。