菅前首相の福島原発「東電が撤退すれば、東京は廃虚に」の発言ですべてが納得

 「(福島第1原子力発電所の事故当時)東京電力原発から撤退していたら、今ごろ東京に人っ子一人いなくなっていたかもしれない。まさに、日本が国家として成り立つかどうかの瀬戸際だった」
 今月2日に退任した日本の菅直人前首相は5日、東京新聞とのインタビューに応じ、3月11日に発生した福島原発の事故発生当時をこのように振り返った。同紙は菅前首相のこうした発言について「首相は首都圏壊滅の危機感を持ったことを明らかにした」とつづった。
 菅前首相は「事故発生後、(福島原発を運営する)東京電力は職員を原発から撤退させる意向を示した。もし撤退して原発を放置すれば、数十時間以内に冷却水が空になって原子炉のメルトダウン炉心溶融)が進行し、(旧ソ連の)チェルノブイリ原発事故の何十倍もの放射性物質が出ていたかもしれない」と説明した。菅前首相は、最も危機感を感じた時期について「原発事故発生から1週間」と述べ「東京に人っ子一人いなくなる情景が頭に浮かび、背筋が寒くなる思いだった」と当時の心境を語った。
 菅前首相はかつては原発擁護派だったが、福島原発の事故を受けて、7月に「脱原発」と立場を変えた。「一時は『日本の技術なら大丈夫』と思っていたが、10万人、20万人が避難するのもとても大変なのに、3000万人(首都圏の人口)が避難する場所などない。こうしたリスクをカバーするためには、原発に依存しないという方法しかない」と考えたという。

朝鮮日報の報道である。
 
 
 私はかねてより、当時の菅首相が東電との初動のタイミングの違いを不審に思っていたが、この記事ですべてを納得した。要するに早い話が、菅首相の頭脳の中身を知られ悟られ、東電に利用されたと言う事である。危機意識をけしかけられたのであろう。
 
 東電はずるい、と言うより頭が良い。何故なら一企業での処理ではあまりに大きなリスクを感じたのであろう。だから、職員を原発から撤退させる意向を示したのであろうと思われる。そうして、国に処理を付け回したのである。まんまとその作戦に、当時の菅首相が乗ってしまった。これが真実であろうと私は思う。さすがの東電である。原発は国策だと言う一種の脅しである。多数に経産省から天下った元官僚の考えそうな事である。どちらにしても、野田新首相とは頭脳が違いすぎるのは当然である。先日米倉経団連会長がいみじくも言った言葉通りである。今の野田新首相と比較して「首から上が違いすぎる」と言った。(大笑い)
 
 一企業のリスクを菅前首相が全て受けてしまったのである。
 
 しかし残念と言うより、馬鹿らしさを感じるが、当の菅前首相、今もってその認識が無い事である。