先日菅直人前首相は、3月11日で東日本大震災発生から1年を迎えるのを前に時事通信のインタビューに応じ、当時の政府の対応を振り返った。東京電力福島第1原発事故について「備えがなかったという意味で大失敗だった」と悔いる一方、自らが陣頭指揮を執ったことに関しては「やらざるを得なかった」と語った。発言内容は以下の通り。
-東日本大震災から間もなく1年を迎える。
地震と津波による大きな被害があり、東京電力福島第1原発事故が起き、国民の皆さんが大変厳しい状況に遭遇した。当時の政治の責任者として大変申し訳なく思う。国民が我慢強く対応し、復興に向けて頑張っていることに感謝したい。
特に原発事故は事前の備えがあまりにも不十分だった。それがあれば、もっと事故も大きくならず、放射線被害も大きくならずに済んだと思うだけに責任を感じる。準備が十分できていなかったという意味では人災と言わざるを得ない。そういう意味でも大きな反省が本当に必要だ。備えがなかったという意味で(政府の対応は)大失敗だった。
-大失敗か。
大失敗だった。
驚く無かれ、これついこの間まで首相の任にあった者の言葉とは思えない我々には到底理解し難い発言である。
何十年も前の話では無い。
私はこの男の資質に疑問を持っていたとは言え、ここまでと思っていなかった。これでは宰相経験者としての恥の上塗りと私は思う。事ここに至っても、彼は未だにこの重大性を理解していない。私は少なくとも後10年、例え嘘であってもいい、この震災対応が失敗だったと認めてほしくなかった。何故なら未だ3600人の行方が判らず、遺族の気持ちを考えればそうしてほしかった。それが相手への気遣いと言うものである。それさえも解からない菅直人前首相。これは私だけの気持ちであろうか・・・・・。