2月24日に告示された石川県知事選(13日投開票)は、2人の前自民党国会議員と元自民党市議の前金沢市長による「保守系の三つどもえ」の構図を軸に混戦模様が深まっている。保守王国での自民3分裂という異例の選挙戦は後半に入り、3氏は最後の追い込みに懸命だ。(三沢大樹、金沢支局 山口真史)
「3人がしのぎを削っている。ポイントは、実行力だ。公約を実現できるのは馳浩に間違いない」
安倍元首相は4日夜、金沢市内で開かれた馳浩・元文部科学相の決起集会で、約1000人を前に声を張り上げた。馳氏が国会で手がけた教育分野などの議員立法の実績が紹介されると、大きな拍手が湧いた。馳氏も議員時代に関わった課題を挙げ、「首長という立場で石川県でも取り組んでいきたい」と支持を訴えた。
馳氏は衆院議員時代、自民の最大派閥「清和政策研究会」(安倍派)に所属。知事選には安倍派の稲田朋美・元防衛相らが応援に入ったほか、4代前の派閥会長で石川県が地元の森喜朗・元首相も地方議員らに電話をかけ、票固めに余念がない。
安倍派が総力を挙げて馳氏を支援するのは、同派所属だった山田修路・前参院議員が安倍氏の制止を振り切って立候補したことから、最大派閥の威信に関わる戦いとなったためだ。
山田氏は5日、輪島市の農協前で「自民党」ののぼり旗を立て、「大変厳しい。わずかの差に3候補が肩を並べている」と訴えた。
農林水産省事務方ナンバー2の農水審議官を務めた山田氏は、農林水産業が盛んな能登半島を中心に支持拡大を図る。馳氏に反発する自民県議らの後押しを受ける。
4日の演説では、「安倍さんに『(出馬を)やめろ』と言われた。石川県の行政は石川県民が決めないといけない」と述べ、古巣の派閥への対抗意識をあらわにした。
一方、山野之義・前金沢市長は4日午前、妻と長男とともにJR金沢駅近くの商店街を練り歩き、グータッチで支持を求めた。
山野氏に政党の推薦や支持はないが、自民県議の一部が支援に回った。「個人のネットワークの力を貸してほしい」。午後には幹線道路沿いに立ち、拡声機で行き交う車に呼びかけた。
山野氏は自民党金沢市議を経て、2010年から県都・金沢の市長を3期務めた。「11年間、現場の皆さんと対話をしながら政策を進めてきた」と首長としての実績を強調する。
知事選後には、参院石川選挙区補欠選挙(4月7日告示、24日投開票)と夏の参院選が控えている。自民党執行部は激しい選挙戦の影響を最小限にとどめたい考えだが、県議や市議らが3陣営に分かれた争いは熱を帯び、党幹部は「分裂選挙で生じたしこりの解消には時間がかかるだろう」との見方を示す。
これ『「自民3分裂」混戦続く、安倍派が総力支援…石川知事選』と題した読売新聞Online 2022/03/06 09:34の配信記事である。
本当にこの安倍晋三と言う人下手なのかそれとも強情なのか、良く解らない人である。
今後とも政治に携わるつもりなら、こんな二者択一するか?