2021東京都議選での入院した小池都知事の動向が「したたかな女」を際立たせた

 次期衆院選を占う東京都議選で、自民党は大敗した4年前の前回選のリベンジに向けて「小池百合子知事を、どう封じ込めるか」(幹部)に腐心した。告示前に過労で入院した小池氏への同情論の高まりは大きな誤算。自民、公明両党で過半数に届かず、菅政権は「小池氏の影」に終始翻弄された形だ。立憲民主党も警戒の目を向け続けた。

 

「小池氏の影」自民翻弄 封じ込め腐心、野党も警戒

「抜群の集票力を持つ小池氏の動向だ」。自民選対筋は都議選のポイントをこう解説した。小池氏は地域政党都民ファーストの会」に強い影響力を保持する。小池氏の足を止めなければ-。布石を打ち始めたのは昨年の都知事選だった。

 主導したのは、小池氏と気脈を通じる二階俊博幹事長だ。1994年の新進党結党以降、長く行動を共にした両氏。二階氏は早々に小池氏応援論を掲げ、都連の独自候補擁立をつぶした。小池氏に「恩を売る」(閣僚経験者)戦術だった。

 二階氏は小池氏と頻繁に会談。小池氏には首相の座を狙い国政に戻るとの見立てがくすぶる。二階氏にとって蜜月アピールは、自らの政治的立場を強くするとの打算があるのは間違いない。一方、菅義偉首相と小池氏には確執があるとされる。

 だが一筋縄にはいかなかった。1月の千代田区長選。

 「虫皿」の約束を破り、小池氏は側近の都民ファ候補を支援した。「街宣車に乗っちゃいました」と悪びれない小池氏。自民幹部は区長選後、小池氏にこうすごんだ。「都議選では自民、公明、都民ファを平等に応援するか、全く動かないかだ」。こうした「密約」を小池氏がのんだのは告示直前だった。

 「これで都民ファはただの素人集団だ」。一息ついた自民。首相には、情勢調査で獲得議席が50を超えるとの予測も報告されていた。だが小池氏入院で状況は変わる。

 地盤が弱い都民ファ候補にとって、小池氏からの支援は死活問題。ある候補は、小池氏から届いたという檄文をツイッター紹介した。「(新型コロナウイルス対応で)不眠不休だった」。入院への同情票に照準を合わせた訴えが相次いだ。

同情論の中、低迷気味の都民ファの支持が伸びているとの分析も出始め、自民に警戒論が拡大。告示日の出陣式で「勝利を収める」と訴えた首相は幹部に何度も電話し、情勢を問い合わせた。

 計算外はそれだけではなかった。職務復帰した小池氏は選挙戰最終日の3日、駆け込みで複数の都民ファ候補を応援。「勝てる」と激励した。自民重鎮は「約束が違う」と反発したが、後の祭り。最後に「密約」がほごにされた格好となった。

 自民党山口泰明選対委員長は4日、最終盤で都民ファが伸びたと記者団に表明。小池氏が応援に入った影響について「ないとは言えない」と苦々しげに語った。関係者も「しこりが残った」と不快感を隠さない。首相は「都民ファが強いみたいだ」と漏らした。

 立民は選挙戦で、都民ファ攻撃に全力を注いだ。反自民票が都民ファに流れるのを防ぐのが目的。「小池氏の言いなりがたくさんいる」。福山哲郎幹事長ら幹部は演説で批判を繰り返した。

 小池氏の動静にも神経をとがらせた。選挙運動の前面に立てば、都民ファが勢いづくのは明らかだったからだ。

 次期衆院選では、無党派層が多い東京でどれだけ戦えるかが党勢拡大の鍵を握る。立民幹部は国政復帰の臆測が出る小池氏について「今後の波乱要因になる」と身構えた。

 

 

五輪、コロナで自民に逆風

 4日投開票の東京都議選で、自民党は目標だった公明党との合計で過半数に届かないことが確実となった。新型コロナウイルス感染拡大や東京五輪パラリンピックを巡る菅政権の対応に都民の批判が高まり、逆風が吹いた形だ。

 開幕が今月23日に迫り、世界的な注目を集める東京五輪の論戦は一貫してかみ合わなかった。自公はワクチン接種の加速や国政との連携を強調して争点化を回避した。

 一方、大会の在り方やコロナ対策で政府や都に批判的立場を取ってきた立憲民主党共産党は堅調な戦いを進めた。背景には、大会中止や再延期、無観客開催などを支持する一定の政権批判票が集まったことがうかがえる。共同通信出口調査では、自民は無党派層の14.5%しか得票できなかった。菅義偉首相は真摯(しんし)に受け止めるべきだ。

 小池百合子知事が特別顧問の「都民ファーストの会」も今回、議席を減らし、自民との力関係が拮抗(きっこう)することで、小池都政は五輪直前に難題を抱えた。自民には前回大敗を喫した小池氏への反発が根強く、新たな議会構成で審議がどう進むかは未知数だ。

 現在の東京には首都として全国への影響が大きいコロナ対策など、対立による審議停滞が許されない問題が山積する。小池氏自身が「車の両輪」と称する都政と都議会の関係構築が今こそ必要な時だ。

 

 

これあるローカル新聞の2012年7月5日(月)の朝刊記事である。

 

 

しかし、小池百合子と言う女性「したたかさ」を通り越して「ズルさ」を併せ持った得たいの知れない女性と思えた。男としては人生の伴侶として一番嫌う女性に私的には思えた。

こういう女性は安心して共に歩めないとも思えた。この人は女性だが男性に生まれた方がと思える人間でもある。昔から敬われる女性ではない典型とも思えた。

以前より支持してきた政治家だったが、今後も共考えられない都議選劇場だった。何となく他人に言えない後味の悪さだけが残った感じである。