今回の鳩山前首相の菅首相の辞任容認発言は、見方を変えれば書面によらない首相辞任契約に他ならない。要するにこの首相辞任契約は法的拘束力をもつかどうかと思う。書面によらないこの契約は各当事者が撤回できるか否かと言う事にもなる。私は弁護士でもないから詳しくは解らないが、今回のこの口頭(としか言えない)の首相辞任契約は、私は取り消し可能な契約では無いのかなと思っている。法的に言えばの事である。しかし、状況的に言えば、お互いの話し合いの思惑と視点がまるっきり違っての思い過ごしが多すぎた嫌いがある。
恐らく民主党を救わんがためには、菅首相の辞任が必要との1点に固執する鳩山前首相と、出来得れば延命のためにはどんな事もいとわないとする菅首相との合意は、互いの思い込みが優先し、肝心なる言質を逸らして決めてしまった感が強いのが実情ではないのか。こう言う話し合いは得てして三者を入れない差しの話し合いが主だから必ず起こり得る話である。でも、かといって書面契約と言うヤボさは無かったろうが、相手が菅直人であれば、ヤボと言われても鳩山前首相は書面契約をするべきだった。そこが育ちの良さの詰めの甘さなのだろう。ある意味私はそう言う鳩山さんは好きである。少なくとも菅直人よりは数倍好きである。