現在、ゆうちょ銀行の貯金(通常貯金、定額貯金、定期貯金など。財形定額貯金などは除く)には、1人1000万円までしか預けられない。これを自民党は、この9月末までに2000万円、2年後までに3000万円へ引き上げ、条件が整えば完全に撤廃すべきと、6月26日に政府へ申し入れていた。政府は郵政民営化委員会へ審議を要請。委員会は議論を始め、7月14日から意見を広く募集した。
■ 賛否が激しく対立、個人は賛成多数
それから1カ月以上が経ち、提出期限までに意見を提出した12団体と、日本郵政グループから直接意見を聞く場が委員会で設けられた。全国銀行協会、全国地方銀行協会、第二地方銀行協会、信託協会、全国信用金庫協会、全国信用組合中央協会、農林中央金庫など、既存の民間金融機関の団体は、いずれも限度額引き上げは「認められるべきではない」「当面棚上げすべき」「当面引き上げるべきではない」と、反対を表明した。
一方、全国郵便局長会や日本郵政グループ労働組合など、ゆうちょ銀行関係者は「利便性向上と高齢者など弱者の救済」「経営の自由度の確保」などの観点から、限度額の引き上げや早期撤廃が必要との意見を述べた。
7月14日~8月4日までの3週間で寄せられた意見の総数は1395件。うち個人が1345件、団体が50件だった。
個人の属性は明示されていないが、「郵便局長として意見する」「小さな町の郵便局長をしております」「兵庫県内3名局の過疎地の局長です」「私は今年58歳になる郵便局長です」などと、意見の中で記しており、郵便局長によるものが少なくない。郵便局は2万局以上あり、日本最大のコンビニであるセブン-イレブンの店舗数(約1万8000店強)を大きく上回る。その組織票の力は強い。
一方、50の団体の意見は分かれる。上述した金融機関団体や郵政関連団体のほかは、地方自治体や地方商工会がほとんど。その内容を分類すると、限度額の引き上げや撤廃、業務拡大を求める団体が22。反対あるいは慎重な検討を求める意見の団体が28だった。
■ 商工会議所も意見が二分
興味深いのは、商工会議所の意見が二つにわかれている点だ。北海道三笠市商工会は「地域金融システムに悪影響を与えることのないよう、慎重に検討を行っていただきたい」とする一方、同じ北海道の夕張商工会議所は「人口の流出がおこり、高齢者率も45%以上となっております。地域住民の利便性を考えていただき、他の金融機関と同様に限度額の撤廃をお願いします」と、限度額の撤廃を要望している。
ただ、各地の商工会議所をまとめる全国組織・日本商工会議所が「慎重に対応する必要がある」と求めているだけに、大半の商工会議所は引き上げに慎重だ。愛知県の稲沢商工会議所は「貯金の上限が撤廃されれば、地元の、特に信用金庫にとってお客を奪われる脅威となり得る」、京都府の綾部商工会議所は「本地域における唯一の信用金庫においては、預金シフトは避けられず」と、信用金庫への影響を懸念する。
こうした両極端の議論を、どうまとめるのか。8月27日の委員会後の会見で、限度額引き上げの必要性を問われた増田寛也委員長は、「それは申し上げられない。ノーコメント」としながらも、2007年の郵政民営化以前から委員を務めていた経験と照らして「昔に比べると(民間金融機関団体の)ニュアンスは変わってきていると思う」と感想を述べた。
全銀協や地銀協には当時、「(ゆうちょに対しては)暗黙の政府保証がずっと続いているし、業務の規制を緩和しようということに、非常に警戒感があった。(だが)そこは少しニュアンスが変わってきている」と、増田委員長はみる。今回、全銀協や地銀協は、限度額引き上げには反対しながらも、ゆうちょ銀行との協調・連携について触れるなど、少しずつ歩み寄りの姿勢もみられるからだ。
増田委員長のこうした受け止めが、限度額引き上げの容認につながるとはかぎらず、委員会での議論がどうなるかもわからない。だが、かつてほど民業を圧迫しないだろうと判断すれば、預入限度額が引き上げられる可能性はある。
スケジュールについては「政府から要請されている審議の内容は、非常に広い内容になっている。また、多くの意見を寄せられたので、それをよく分析して、意見をまとめていくことになる。いつまでにというスケジュールは申し上げられないが、時間をかけないと、と思っている。上場の前になるか後になるかは、申し上げられないが、それなりに時間がかかるということだけは申し上げておく」と増田委員長は語った。
こうした状況では、9月末までに預入限度額を2000万円まで引き上げるとした自民党の提言を実現することは難しそうだ。ただ、時間をかけて議論する中で、自民党案よりも遅いスケジュールで、引き上げが認められる可能性はある。2016年夏には参議院議員選挙が予定されており、その前に引き上げが決まるのかもしれない。
これあるコラムからである。
私はこの撤廃問題賛成だが、意味は全然違う。三公社五現業時代の三公社を見るまでも無く、民営化して早10年を過ぎて尚且つ役人根性が未だ抜け切らず、厳しさのない銀行である。民間になって厳しいと思っているのは当の職員位のもんだろうと思う。三公社だった国鉄→JR、日本専売公社→JT、日本電信電話公社→ NTTの三社も民営化30年なれどその緩慢差未だ残ってる。特に今のゆうちょは郵便局時代の悪しき慣習抜けきらず、あのハイエナに等しいメガバンクや都銀・地銀のライバルにはなり得ない。特に心配する信金等のあの情の厚い人間性にはゆうちょはかなう筈も無い。だから預入枠の1千万円の撤廃なんぞどうって事無い筈だ。私は思い切って自由に民間としてやらせた方が良いと思うからこそ賛成なのである。もう一度言うやらせた方が良い!