TPP参加これが真実だ 建前論に終始した情けない自民党議員たち

 10月上旬にインドネシアで行なわれる首脳会合で、大筋合意が表明される見通しのTPP交渉。だが、2010年から続いてきた交渉に大幅に遅れて参加することになった日本は、交渉参加の条件として日米2国間協議でアメリカに多くの譲歩を強いられている。
 例えば日本車にかけられている高関税(乗用車2.5%、トラック25%)を最大10年間にわたり維持させる一方で、日本に輸出する米国車に対しては、より簡単で短時間で済む認証方法で、輸入台数を2倍以上にする決定をさせられた。
ほかにも民間保険会社とかんぽ生命(日本郵政)の競争条件が平等ではないという批判に応える形で、かんぽ生命が新規保険およびがん保険を扱うことを禁止した。日本国内のがん保険は約75%が米国系保険会社が独占している状態だが、それを守るための措置だ。
 アメリカから一方的に要求を突きつけられ、それにまったくと言っていいほど抵抗できない日本――、この構図は今後の交渉でも繰り返されるだろう。そして、日本はTPP参加に向けて着々と進んでいる。それどころか日本のTPPへの参加は半ば既成事実となってしまっている。
 なぜ、日本のTPP参加が前提であるかのようにモノゴトが動いているのだろうか? その大きな理由のひとつは、「日米安保で自国の安全保障をアメリカに依存している以上、日本はアメリカの意向には逆らえない」。つまり、「アメリカが日本の参加を望んでいる以上、日本はそれに従う以外に道はないのだ」という声である。
TPP反対の立場から積極的に発言を続けているインディペンデント・ウェブ・ジャーナル主宰のフリージャーナリスト、岩上安身氏はこう語る。
 「私は米韓FTA(自由貿易協定)を以前から研究しているのですが、米韓FTAの交渉過程で話し合いが煮詰まっていたとき、米国の代表が交渉を中座して湖のほとりに行き、オフトークとして『仮に交渉がまとまらなかったら、アメリカは安全保障で韓国を守れないかもしれない』と語ったため、韓国が折れざるを得なかったという裏話を、アメリカのビジネス誌『ビジネスウイーク』が明らかにしています。そのため、韓国の大統領は仕方なく米韓FTAに難色を示す国会議員に手紙を書き、『これは安全保障の問題だ。経済的にメリットはないが、のんでくれ』と説得したというのです。早い話がアメリカが守ってやっているのだから、文句は言うなという脅しです」
 言うまでもなく安保の問題は日本にとって韓国同様にナーバスなものだ。これは、TPP問題に限らず、すべての日米関係に大きく影響する要素であり、戦後の日本がいまだに対米従属外交を抜け出せない大きな要因のひとつでもある。
 そして、この裏話が事実だとするなら、アメリカは安保をTPP交渉のカードとして日本に突きつけてくる可能性がある。もしそうなったとき、勇ましく『NO』と告げることができる日本の政治家はほとんどいないだろう。
 細かな部分で少しは交渉の余地があったとしても大枠としての結論はアメリカの意向で決まっているのだから、参加の是非を議論することなど、現実としてなんの意味もない……TPPを日米安保という軸で考えてみると、そんな絶望的な結論すら出てしまう。(取材/川喜田 研)
 

これ「日米安保がある限り、日本のTPP脱退は不可能だ」と題した週プレ(週刊プレイボーイ)2013年09月25日の記事である。
 

 ほぼこれが事実と言えよう。何だかんだ言ってもこのようだと思う。それを日本の政治家が建前を言ってるが本音はこうなるの解かっていた筈である。自民党議員のほぼ半数の議員は、国民をいや有権者を欺き今の地位にいる。だったら何故、米国と手を切り、つまりは日米安保条約を解消してまでやろうとしなかったのか。そう言う気骨の義士いなかったのか。今の姿は喉元過ぎればの卑しい考えが見え過ぎて情けない限りである。私は現在のその姿を見るに、二度の欺きである。政治家としての信念無いのかと言いたい。