来春3大学の開校不認可 田中真紀子大臣良くやったと私は歓迎したい

 「到底承服できない」――。文部科学相の諮問機関「大学設置・学校法人審議会」が認めていた大学3校の来春開校に2日、田中文科相がストップをかけたことに、大学の地元から強い反発が噴き出した。
「大学が多すぎ、質が低下している」。不認可決定はそのような理由だったが、3校に落ち度はなかった。開校を見込んで準備を進めてきた学生や大学側は突然の決定に振り回され、激しい動揺が広がった。
「直前に言われても困る。また一から考え直せというのか」
秋田市の秋田公立美術工芸短大2年の女子学生(20)は、来春、短大から生まれ変わるはずだった秋田公立美術大(4年制)の3年次に編入する希望を絶たれた。
「(田中文科相には)できれば考え直してほしい」と困惑気味に話した。
やはり編入を考えていた1年の女子学生(19)も「(短大卒業後の)就職は全く想定していなかったので、他大学への編入も考えなくては」と肩を落とした。
4日に予定していた美術大として初のオープンキャンパスも中止が決まった。
秋田市の穂積志市長は記者会見し、「我々は審議会から示された審査基準を一つひとつクリアしてきた。審議会は大臣の諮問機関であり、そこで許可したものを大臣が覆すのは行き過ぎだ」と怒りをぶつけた。近く文科省を訪ね、不認可の撤回を求めるという。
3年前から札幌保健医療大(札幌市)の新設準備を進めてきた学校法人「吉田学園」には1週間前、文科省から「認可に少し時間がかかっているが、手続きに問題はない」と説明があったばかりだった。それだけに鈴木隆・大学設置準備室長は「不認可」の連絡を受け、「あまりに唐突。とても受け入れられない」と憤る。教員約30人は既に内定済み。現在の職場に退職届を提出した人もいる。
来春、4年制大学の岡崎女子大(愛知県岡崎市)を開設予定だった学校法人「清光学園」の長柄孝彦理事長は2日夕、緊急記者会見を開き、「文科省が示している基準をすべてクリアしているのに認可されないのは理不尽。はい、わかりましたとは言えない」と語気を強めた。校舎の改修や備品の購入費としてすでに2億7000万円を投じ、来春から専任教員として新たに12人の採用を内定していた。
 
 
新聞の報道である。
 
 
 今までの官僚・役人の馴れ合いで法の下での許認可、私は個人的には田中真紀子大臣に良くやったと賞賛したい。
 全ての方々は何を今頃と仰るかも知れないが、私は大学の許認可行政に一石を投じたその効果は計り知れないと思っている。
 今までが余りにもアバウト過ぎたと言うか、日本古来の方式にとらわれ過ぎたと言って良い。
 何故なら法的にと言うより、如何にも情報の速さの競い合い見たいな、内定合戦の手法が目に余ったからである。これは地方自治体の予算獲得合戦に似ているからである。本来の大学設置許認可の方法は、法的に許認可後、1年の猶予期間の後に開学の実施方法や建設計画をやるべきなのに、許認可の内示を早めの情報合戦により、さも得意げに開学を誇るやり方に、最近の大学そのものの質が左右されてると感じたからではと私は理解している。先日群馬の堀越学園経営の創造学園大に国が解散命令を発した事も無縁では無いと思われる。少子化が問われる最近の大学の経営そのものに、田中大臣は警笛を発したものと思われる。確かに理屈は理屈ではあるが、田中大臣も頑固で意地っ張りだから、前言を撤回はし無いだろうが、役人の継続事項であるが時の大学は考えなくてはいけない。この際100歩譲っても、今回は今まで通りとし、次回からは法的にルール通りとして矛を収め、法通りの許認可を大学側に与える事を私は提案したい。長年の役人の馴れ合い許認可に渇を入れた田中真紀子大臣を私は歓迎したいし、現在の許認可の申請さえすれば、その許認可が貰える風習に疑義を発した大臣を評価もしたい。