東京高検の黒川弘務検事長(63)の定年延長問題をめぐり、19日に法務省で開かれた法務・検察幹部が集まる会議の場で、参加した検事正から「国民に経緯を説明すべきだ」との意見が出たことが分かった。複数の出席者が明らかにした。検察の公正中立に疑念の目が向けられていることに対し、検察内部からも不満の声が上がった形だ。
会議は、全国の高検や地検のトップが一堂に会する「検察長官会同」。冒頭以外は非公開となる。議題は「検察運営上、考慮すべき事項」とされ、捜査や裁判の問題点などについて話し合われるのが通例だ。今回も黒川氏の定年延長は議題に含まれておらず、人事の質疑が出るのは異例。
関係者によると、会議の終盤に中部地方の検事正が挙手をし、法務省の首脳に黒川氏の定年延長について質問。「検察は不偏不党でやってきた。政権との関係性に疑念の目が向けられている」といった内容の発言をした上で、「このままでは検察への信頼が疑われる。国民にもっと丁寧に説明をした方がいい」という趣旨の提案をした。辻裕教・法務事務次官が質問を引き取ったが、「延長の必要性があった」と答えるにとどめたという。
検察官の定年延長について、政府は1981年の国会で国家公務員法の規定が「適用されない」と答弁していたが、森雅子法相は17日の衆院予算委で、今年1月に解釈を変更したと説明。野党や一部の識者からは「政権に近いと言われる黒川氏の定年を延長するため、内閣の都合で法解釈をつくりあげたのではないか」との批判が出ている。
これ『検察内からも意見「国民に経緯説明を」 検事長定年延長』と題したASAHIデジタル2020/02/20 05:00の配信記事だ
この検察官の定年延長についてここまで公にされれば、黒川氏を検事総長には出来づらくなったと言って良いが、告訴されてる安倍首相の事である、史的レガシーよりも逮捕を免れるため、必死に黒川氏を検事総長に据えるだろう。それがひいては成果ない長期政権でもそれがレガシーとなるのだろうか。