菅首相、身内の西岡参議院議長よりの前代未聞の退陣要求

 西岡参院議長は7日の記者会見で、東日本大震災への菅政権の対応を批判し、「今の状態のままなら、菅内閣が将来にわたって国政を担当することは許されない。菅首相が(忠告を)聞かなければ、アクションを起こさざるを得ない」と述べた。
 与党出身の議長が首相に退陣を迫る可能性に言及するのは極めて異例だ。
 西岡氏は、首相が復興計画策定のため「復興構想会議」を新設することについて、「首相が復興方針を示して具体的に取りかかるべきだ。いくつ会議を作れば気が済むのか。責任逃れとしか思えない」と酷評した。東京電力福島第一原子力発電所で低濃度の放射性物質を含む汚染水を放出した問題については、「漁業関係者に知らせなかったのは、許されざる行政だ」と指摘した。西岡氏は震災発生直後から政府の対応に不満を募らせており、「会議が踊っている。参院議長としても黙っていられない」と、政府批判を繰り広げた。との読売の報道である。
 
 身内からの退陣要求とは前代未聞である。
 私は、さもありなんである。ここのところの国民からの支持離れは、尋常ではなかった。恐らく聞いた事の無い程の酷い内閣であった、と言うより戦略の無い行き当たりばったりの政権運営でもあった。政権交代により下手な政治主導の増幅でしか無かった。これでは悪かったとしても、自民党の官僚主導の方が幾分か良かったのかもしれない。それを監視主導するべき党の要の幹事長の不手際さと言うより、わからずやの杓子定規とくれば、もうこれ以上救いの無い酷い内閣であった。
 私は、だからこそ、西岡参院議長は黙っていられなかったのではないか。本当に気持ちが良く解る。この舞台の裏で隠れてジッと舞台を涼しげに見ている前原誠司前外相の姿がダブって見える。舞台で主役の菅首相が倒れたら、間髪居れずに代役を待っているその姿を見るに付け、私はこいつが一番ずるく頭がよい事を改めて感じた。
 
 昨今より、小沢さんが注目されている。久しぶりのマスコミ登場である。決して他人の悪口を言わない小沢さんがようやく菅首相への批判を開始した。時期と言い、盟友の西岡さんの発言と言い、私には遅すぎたきらいがする。菅首相がこの大震災の復興に手を入れる前に何とかしなければとの思いを感じたからではと、私なりに喜び期待している今日ではある。