今後の政局は

 第22回参議院総選挙が終わり、衆参の多数派が異なる「ねじれ国会」が再び生まれた。これはひとえに民主党の自損だろう。けっして自民党の勝利では無い。昨年の政権交代以後の約束を反故にしてしまった事、実行しなかった事への落胆・怒りが今回の結果となったのであり、たまたまその矛先が自民党であり、みんなの党であったに過ぎなかったのだ。
 この結果によって、現在衆議院の2/3擁してない与党は、今後予算と条約の議決と内閣総理大臣の指名以外は恐らくほとんど通ら無いであろう。たった10数人の議席でこうなってしまう。そこを宰相たるもの軽んじられては困る。し、それが民主主義でもあるのだ。
 さて、こうなって今後の政局は?。と言えば当然9月の民主党党首選でしょう。この敗戦で急きょキーマンに浮上した小沢一郎は、自身が決断するか、それともグループで誰を押せるか、党首選前の東京第5検察審査会の再審査の結果に掛かっている。そしてその小沢、投票日前より存在を明らかにしていない。民主党幹部はその小沢の動向を見極ずにいる。
 あの小沢の事、今どこかで内部の動静を注視し、党首選に万全を期すつもりなのだろう。菅首相にとってこの小沢の沈黙が外圧より何10倍もの威圧と感じられる事であろう。