橋下徹・前大阪市長が「モリカケ」問題を「安倍首相は本当に『何も知らなかった』のか」と蒸し返したが本当に何度も首長やった人なのだろうか(大笑い)

 加計学園による獣医学部新設問題に対して。安倍首相は「プロセスに一点の曇りもない」と自民党総裁選の討論会で強調した。だが、この問題に関して「納税者として怒っている」というのが橋下徹・前大阪市長。国家戦略特区の枠組みで加計学園獣医学部新設が認められた一連の手続きに、疑わしい点がぬぐえないことももちろんだが、この程度の改革で首相がわざわざ出張らなければいけないことが「異常」だという。近著『政権奪取論 強い野党の作り方』で、既得権と業界団体の意向でがんじがらめの日本の政治に、橋下氏が「喝」を入れる。
*  *  *
 加計学園問題について、安倍さんは国会で「加計学園が特区で獣医学部の新設を申請している事実は2017120日に初めて知った」と発言した。
 安倍首相は、獣医学部の事業者選定が本格化した16年においても、加計学園の加計孝太郎理事長と飲食・ゴルフをしていた。
 加計学園は、特定の事業者に特権を与える政府手続きの利害関係者であり、その理事長との飲食・ゴルフは大臣規範(国務大臣副大臣及び大臣政務官規範)に抵触する可能性がある。そうした疑惑を全否定するために、安倍さんは、加計学園が利害関係者=特区の申請者であることを知ったのは、17120日であるとしたのだろう。
 安倍さんと加計さんは40年来の親友であるという。13年の第2次安倍政権発足以来、少なくとも14度は接触し、安倍さんの奥さんである昭恵さんを含めた会食やバーベキューパーティー、ゴルフなどを楽しんでいたことが明らかになっている。
 加計学園による獣医学部の新設は、構造改革特区制度を活用する形で、07年から14年の8年間で15回も申請されたが、すべて却下されてきた。加計さんはそれほどの執念を持って、獣医学部新設に挑んでいた。
 そうした関係性と背景のもと、加計さんが首相となった安倍さんとプライベートな時間を過ごす中で、獣医学部の新設についてまったく話さなかったというのか。自分に置き換えて考えてみればわかるが、心を許した友に、自らが心血を注いで行っている挑戦について話さないというのは不自然だろう。
 安倍さんは「加計さんとは仕事の話はしない。何か頼まれるようなことはなかった。だから友人関係が続いている。加計さんは新しいことにチャレンジしたい、新しい学部を作りたいというような話はしていたが、獣医学部の新設で特区申請する話は聞いていない」旨、発言している。
 僕も知事や市長時代、友人などから行政のおかしな点や、具体的な提案はさんざん聞いた。その際、「分かった。改革に挑戦してみる。だけど事業者選定は公募だから、お前のところに仕事が行くかどうかは別だからな」と返していた。
 安倍さんと加計さんの間柄なら、安倍さんが加計さんに、じゃあ具体的にどんなことにチャレンジしたいのか、と突っ込むのが普通だろう。新しいことにチャレンジしたいと言われて内容も聞かずに、「そうか頑張れ」とだけ返すような、そんな大人の会話がどこにあるものか!
 加計学園問題で広く知れ渡ることになったが、日本では獣医学部がこれまで50年以上にわたり、新設が認められてこなかった。そのこと自体が異常だと思う。
 その裏にあるのは、獣医師会の意向だ。獣医師が増えるほど激しい競争にさらされるため、獣医師会としてはその数を抑制したい。そこで獣医師会の政治団体日本獣医師政治連盟」は政治や行政に働きかけ、政治や行政もそれに応え、獣医学部の新設を認めないようにしてきた。ちなみに大学の学部設置が抑制されているのは、現在、医学部、歯学部、獣医学部、船舶職員養成学部の4分野。
 しかし、こうした学部を新設置するには、国会で喧々囂々の議論をして法律改正を行う必要は全くない。「文部科学省告示」というもので獣医学部の新設が制限されているのだが、これは文部科学大臣が自分の署名だけで、一発で制定・改正できる。国会での議決を得る必要はない。
 それにもかかわらず、歴代の文部科学大臣がその告示を改正することができなかったのはなぜか。日本獣医師政治連盟を守るいわゆる族議員文部科学省の官僚のすさまじい抵抗に、大臣が負け続けてきたということだ。
 僕はテレビ番組で、文部科学大臣だった馳浩さんと少し議論をしたけれど、「告示はすぐに改正できるはずなのに、なぜやらなかったのか」と聞くと、馳さんは「いろいろな事情がある」と答えた。さらに「事情とは何か」と問うと、「獣医師政治連盟が……」と言葉を濁した。強い働きかけの存在は明らかだ。
 自民党石破茂さんは否定はしているが、日本獣医師政治連盟側からは「石破さんに働きかけをして学部新設が非常に困難になる条件を付けてもらった」という発言が出ている。獣医師政治連盟側には、麻生さんはじめ多くの有力議員が顧問などで関与しているほか、連盟側は与野党を問わず多くの議員の政治資金パーティーのパーティー券を購入したり、議員に寄付をしたりしている。加計学園獣医学部新設を強烈に批判している国民民主党玉木雄一郎代表も、獣医師政治連盟側から寄付を受けていた。
 このように獣医師政治連盟側は、自分たちの利益を守るために与野党を問わず、政治家とはがっちり強い関係を結んでいる。そして政治家はその意を汲んで行動する。
 業界団体の既得権を守る規制を打破し、新規参入やイノベーションを促すことは経済成長の柱だ。これまで業界団体とがっちりタッグを組んできた自民党には、業界団体の既得権を打ち破ることは困難。だからこそ、野党にその役割が期待される。安倍政権も規制緩和アベノミクスの第三の矢と位置付け、獣医学部の新設を成長戦略の一つに据えた。
 業界団体と政治家が築き上げてきた岩盤規制を打ち崩すのは政治の役割だ。これは官僚ではできない。その際、いきなり制度全体を変えるのではなく、一部地域のみ例外を認めるという特区制度を活用して、岩盤規制に風穴を開けることは有効だ。そうであれば、政治側から岩盤規制を打ち砕く方針を行政に指示するのは当然のことだし、改革の主導者たる首相の意向や岩盤規制を守ろうとする関係者への政治的圧力が強くなければ、岩盤規制など打ち破れない。
 だからこそ安倍政権は「文部科学大臣ができないなら自分でやる」という意気込みで国家戦略特区制度を設け、そこで獣医学部の新設を認めたい国家戦略特別区域諮問会議(特区会議:議長は総理大臣)や内閣府と、新設を認めたくない文部科学省バチバチに対決させた。
 新設を認めたい側は、もちろん安倍さんの意向を背負っている。他方、新設を認めたくない側は、日本獣医師政治連盟の意向を受けている。
 こういう状況だから、特区会議の議論の中で「首相案件」や、「安倍さんの意向」というような言葉が飛び交っても、何らおかしくはない。既得権を打破する改革は、トップである首相の強烈な意向がなければ実行できないということは、理解しておくべきところだ。そして安倍さんの意向だけが問題視されたが、当然、獣医学部新設に反対する獣医師政治連盟側の意向も特区会議の中で押し出されていたことは認識しておかなければならない。
 改革とは、意向と意向のぶつかり合いだ。そもそも、獣医学部を新設することくらいが、国家戦略の柱の一つになるということがおかしい。この程度の問題で首相がここまで政治的エネルギーを消耗し、国家戦略特区という大げさな仕掛けを使わないといけないというなら、他の大きな改革など実行できるわけがない。
 獣医学部の新設などは、首相や政権の意を受けた文部科学大臣が、スパッと文部科学省告示を変更すれば一日でできることだ。アメリカのトランプ大統領は、次から次へと大統領令にサインをして改革を実行している。もちろんある程度の議論は必要だが、50年以上も獣医学部が新設されず、加計学園8年にもわたって新設を申請したのに15回も却下されたというのは異常すぎる。業界団体から距離を置いた、強い野党が存在しなければ、日本の大改革は進まない。
 
 
これ『橋下徹「安倍首相は本当に『何も知らなかった』のか」』と題したAERAdot.10/5() 7:00の配信記事である。
 
 
この記事を読んで橋本さんの気持ち考えが良く解らないが「モリカケ」には疑義を持っていると言う事だろう。彼が何故この時期に、この問題を蒸し返したのかと言う事を考えれば橋下さん自治体の首長をやりながら、役人の現場の実態を本当に知らなないから、この事の不信感が拭えなく引っかかっているからだろうと推察する。だとしたなら偉い事言う割には意外と橋下さんかなり一本気で正直者だろうと私は感じた。だってこの「モリカケ」問題ウソか本当かは別として、自民党総裁選で再選され、政治的には現在終わっている事と理解されるからである。だが政権への突破口の無い野党ならまだしも、自民党の安倍さんとも気脈を通じる橋下さんが今これをどうのと言う事その事が、私には違和感を持つ。本当に橋下さん自治体の首長を長年やってて、未だこの問題を正面から捉えるのなら、悪いが余程ズレてると思わずにはいられない。こんなの表向きは法的確証がないだけで、現場的には安倍さんが側近か省庁の部下に「頼むよ」と小声で言ったか、公に聞えよがしで言ったからに他ならない。それが解らない橋下さんではない筈である。それが解らないのなら、お話にならないバカであるだろう(大笑い)