【奥尻】檜山管内奥尻町議会が3月、田中敦詞(あつし)副町長(当時)の再任案に同意しなかったことを受け、新村(しんむら)卓実町長が田中氏に対し、町職員である同氏の妻の退職を暗に促し、妻が今月、退職願を提出したことが25日分かった。妻が町職員であることを理由に、再任に反対したとみられる町議の意向を踏まえたとみられる。町関係者によると、田中副町長選任案は27日の臨時町議会に再提案され、議会は同意する見通し。
新村町長は北海道新聞の取材に、「田中氏に『特別職として、けじめをつけた方がいい』と言った」と述べ、妻の退職を暗に促したことを認めた。その理由については「男女共同参画社会の時代だが、高給の町職員の共働きに批判的な町民の声もある」と話した。
新村町長は3月10日の町議会に、3月29日で任期満了となる田中氏の再任案を提出。議長と欠席の1人を除く6人が無記名投票した結果、賛成2、反対3、無効1で不同意となった。
ある町議は4月上旬、北海道新聞の取材に「(妻が)辞めれば町民の働き口が広がる。町長にも考えを伝えている」と話した。
労働法が専門の北海学園大の浅野高宏教授は「職場で個人として尊重され、働きながら活躍することは憲法で保障された権利。特別職の妻が町職員であることが問題視されて退職を余儀なくされたのであれば、妻の働く権利を奪う大きな問題だ」と指摘している。
恐らく都会と地方ではそれぞれ感覚は違うだろう。
確かに民主主義においては、男女雇用均等法にもより、この町長の勧告はおかしいとは言えるが、地方の田舎ではまるっきり感覚が違ってくる。都会と違い働く場所が極端に少ないからである。そして若者が少ないのに、上記理由で失業中というのがゴロゴロいるのが現状だ。そういう中で一番恵まれているのが、どこでも同じだが、役場や市役所務めの公務員である。地元一般企業に勤めてる者よりはるかに待遇は良い。何故なら我が国の特徴であるが、公務員は都会や地方の待遇の差はそんなにないから、自ずと地方は良過ぎるくらい良い。そう言う中での公務員の共働き(一家で二人の公務員)には無理があると言うのが一般的解釈である。そう考えれば、いやそう考えたからこそ、この町長の勧告は当然の行動と言えるのである。逆にそれを否定した労働法が専門の北海学園大のこの浅野高宏教授と言う人間の方が土地柄的にはおかしいと言え、過疎の労働環境さえわからない、北海道と言う土地柄の大学の教授には失格と言える。得てしてこんなお偉い教授連中が増えたことが政治の低下を招いていると私は思っている。返って町議の方が土地に根差した人間らしさを感じる。