アマゾンが学生向けに行っている本の「10%のポイント還元サービス」が出版協から反対されている現状はマーケット原理の侵害である

 アマゾンが学生向けに行っている「10%のポイント還元サービス」は、再販制度の存続を脅かしている――。中小出版社からなる「日本出版者協議会(出版協)」がそのような主張を表明して、ポイント還元サービスの中止をアマゾンに求めている。
 出版協が問題視しているのは、昨年8月にスタートした「Amazon Student プログラム」という学生向けのポイント還元サービス。登録すると、書籍購入額の10%がポイントとして還元されるという特典がある。登録の半年後から1900円の年会費がかかるものの、書籍代を節約したい学生にとっては魅力的なサービスだ。
 だが本来、書籍は、出版社と書店が結んでいる「再販売価格維持契約(再販契約)」により、値引きができないことになっている。アマゾンのポイント還元サービスは、実質的には10%の「値引き」をするのと同じだから再販契約違反だ、というのが、出版協の主張だ。
 「出版社が声をあげ、動かなければ、再販も街の書店も守れない!!」と、出版協は加盟社にアマゾンへの抗議を呼びかけているが、そもそも再販制度とはどういうものなのか。そして、出版協の主張には、どのような背景があるのか。著作権など出版をめぐる問題にくわしい井奈波朋子弁護士に聞いた。
●「再販売価格維持契約」は本来、独禁法で禁止されている
「再販売価格維持行為とは、商品の供給者が、取引先に対して、その商品を販売する価格を指示して守らせることですが、本来は、不公正な取引方法として禁止されています(独禁法2条9項4号、同法19条)。ところが、著作物の再販売価格維持行為については、例外的に、独禁法の適用がないとされているのです(同法23条4項)」
このように井奈波弁護士は説明する。つまり、「著作物」にかぎって「再販売価格維持契約」を結んでもよいとされているのだが、すべての著作物が対象となっているわけではない。
「対象となる『著作物』の範囲は、書籍・雑誌・新聞・レコード盤・音楽用テープ・音楽用CDの6品目に限定されています。これにより、出版社と書店の間では、取次業者を通して再販売価格維持契約が締結され、書店は書籍などの値引き販売ができなくなるのです」
●書店のポイントカードは「値引き」にあたるか?
このように「値引き販売」を禁じる効力が再販契約にあるといえるが、書店のなかには、ポイント還元サービスを行っている店もある。これは、値引きにあたるのだろうか。井奈波弁護士は次のように説明する。
「書店のポイントカードについて、公正取引委員会は『値引き』に該当するとしています。しかし、ごく低率のお楽しみ程度のポイント還元についてまで、『再販売価格維持契約に違反する』として出版社が禁止することは、かえって消費者の利益を阻害するおそれがあるという見解をとっています。
このような背景により、書店では一般に、1%程度のポイント還元サービスを実施しています。しかしアマゾンのサービスは、ポイント還元率が大幅に高いため、出版協は『再販売価格維持契約違反』との主張をしているのです」
「契約違反」という出版協の主張の背景には、このような事情があるのである。だが、消費者にとってはアマゾンのポイント還元サービスがありがたいのは間違いない。出版協の主張する再販制度維持による書店の存続と経済のどちらが優先するのか、という問題といえるかもしれない。
「書店からネット販売、電子書籍へと書籍の流通形態が変わろうとしている現在、従来の出版の再販制度が新たな流通形態にも適用されるのかが問題とされています」と、井奈波弁護士は指摘している。

これ『アマゾンのポイント還元サービスは「再販契約」違反だ――出版協の「抗議の理由」』と題した弁護士ドットコム トピックス)の08月29日 11時07分の記事である。

 私は本が大好きだ。まだネット通販の始まる前の2昔ほど前は、私の田舎で専門書が買えないため、私は年に1回必ず2泊3日で10万円ほどの現金を持参して東京神田の本屋街に行って買い揃えた。またそれが唯一の楽しみでもあった。主に三省堂書泉ブックマートであった。後は古本屋探しである。余談だがそこの学生街で昼食にカレーライスやラーメンライスを注文して食べるのも好きだったし、最終日に買った本を読みながら、傍のコーヒーショップで何時間も過ごすのも好きだった。これは傍の予備校「研数学館」に通ってたせいのクセでもあった。
 普段会社で仕事していても、必ず半日は出かけ、その殆どを本屋で暮らすのが楽しみであり日課でもあった。だから会社では私が居なくなれば本屋だなと直ぐ解かられた。
 ある日その趣味が興じ変な事を考えた事があった。だったら本屋を始めれば良い。これが私の出した結論だ。それからと言うもの、益々本屋通いが顕著になってしまった。それも今までと見るところがまるっきり違って来たのである。今までだったら、まず新刊書コーナーから政治経済誌コーナー、それに趣味のカメラ雑誌、企業小説の文庫本コーナーそして最後はパソコンや航空雑誌等々でありそれらをじっくり見れは、大体3時間ほどかかるのが常だった。それがそう言う気持になったら、本のデコレーションやその位置、そしてレジへの客の動線に気を付けるようになっていた。そこで実際本の原価を知りたくて、それを知るに10日ほど本屋に朝から夕方まで張り付き、在庫調べの時を狙い、コッソリ店員に事情を聞こうとしたが口が堅く駄目だった。それではと今度は在庫調べの時一時的に店員が、書類を置いて席を離れるクセを見抜き、その時を見計らって、そのワゴン車の上の書類を盗み見したら、請求の内訳書を見つけ見たら、本の価格の66%で仕入れていた。もしこれが本当だとしたら、自分でやっても出来るかなとも思ったが、この原価の本が買い取りなのか、委託の仕入れ値なのか結局解からず仕舞だったので、資金や、リスクを考え止める事とした。
 話は脇道に逸れたが、本屋の連中が10%のポイントが値引きと言い張るなら、仕入れ値に加算されても、その分、消費者の気持ちを引き込んで売り上げの増加を目論んだら結局は互いの得と私は思うし、それがまた、マーケットの原理と私は思う。本屋の考えは何せネガティブ心理と私は笑いたい。