海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」と釣り船の衝突事故 国主導の事故調査の前に私的究明をしてみた結果を紹介

 15日、広島県沖の瀬戸内海で海上自衛隊輸送艦おおすみ」と釣り船が衝突し2人が死亡した事故で、「おおすみ」が、衝突前に汽笛を5回鳴らして、警告を出していたことが海上保安部への取材で分かりました。
2隻はその直後に衝突したとみられ、海上保安部は詳しいいきさつを調べています。
  15日の午前8時ごろ、広島県大竹市の阿多田島の北東およそ1.4キロの沖合で、近くを航行していた海上自衛隊輸送艦おおすみ」と釣り船が衝突して釣り船が転覆し、乗っていた男性4人が海に投げ出されました。
 広島海上保安部によりますと、4人は釣り船の船長と釣り仲間3人で、このうち船長の高森昶さん(67)が15日夜に死亡したほか、仲間の大竹宏治さん(66)も16日午前2時前、死亡しました。ほかの2人にけがはありませんでした。
広島海上保安部は業務上過失往来危険の疑いで調べていて、その後の調べで、「おおすみ」が衝突前に汽笛を5回鳴らし、警告を出していたことが新たに分かりました。海上保安部によりますと、相手の船の動きなどが分からないときや衝突を避けるための十分な動作を取っているか疑問がある場合、汽笛を5回以上行わなければならないと法律で定められているということです。
 当時の状況について、釣り船に乗っていて救助された寺岡章二さん(67)はNHKの取材に対し、2隻は汽笛の直後に衝突したとしたうえで、「汽笛は『おおすみ』が5メートルほどの距離に接近するまで鳴らなかった。その直後、釣り船の右側の中心部分が『おおすみ』に衝突し、『どーん』という衝撃で船の右側がせり上がった」と話しています。
 「おおすみ」の左舷中央の後ろ部分には衝突したような痕が残っているということで、広島海上保安部は16日、釣り船をえい航し、船体を詳しく調べるとともに、衝突に至ったいきさつや事故原因の調査を本格的に始める方針です。
 

これ『「おおすみ」が汽笛5回 直後に衝突か』と題したNHKニュースの報道である。
 

 結論から申せば海自の輸送艦おおすみ」の注意義務違反だと私は思った。その前に大体の事故前の状況を書き出してみた。
 
事故(15日午前8時頃)の当時、現場周辺は快晴で、風は弱く、波も穏やかで視界も良好だった。
 
海自の輸送艦おおすみ」---- その日の目的は、定期検査を受けるた                     め、15日朝、広島県海上自衛隊呉基                     地を出港し、岡山県にある民間の造船所                    に向かっていた。大型の輸送艦で、基準                     排水量が8900トン、全長はおよそ180                     mある。甲板上のブリッジと呼ばれる操舵                    室が右に位置し、左側面が死角となるデ                     メリットがある。
釣り船「とびうお」------------15日朝に「ボートパーク広島」から出港、                     全長7.6mこの辺はこの時期、メバルが多                    く取れる。釣り客はこれらを狙って夜明け                     前に出港する場合が多い。
 
 私的とお断りしての判断だが、図にあるように、輸送艦おおすみ」が釣り船「とびうお」の前で、左舷一杯切って、岡山方面に向かった時に左側面の死角に入った釣り船「とびうお」を見失った可能性が大である。
 これが全くの素人の私の、報道から見た結論である。
 
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