脱原発でなくとも橋下大阪市長の発言は是

 大阪市橋下徹市長(42)は16日の記者会見で、政府が再稼働を探っている関西電力大飯原発3、4号機(福井県大飯郡おおい町)について、「本当に電気が足りないのか、いつまで再稼働が必要なのか。そういう情報開示なしに再稼働したら民主党政権はもたないと思う」と牽制した。野田佳彦首相(54)はこの“恫喝”にどう応じるか。
 橋下氏は会見で、福島原発事故時の政府対応のまずさが露呈した中で、新たな危機管理体制の構築なしに再稼働するのは「あり得ない政治判断」とし、「政府のストレステストがまず必要だ」と述べた。
 さらに、藤村修官房長官が同日、再稼働にあたり同意が必要な地元自治体に福井に接する滋賀県は含まないとの認識を示したことについて、「同意を得るなら範囲は福井県だけでは収まらないし、まやかしだ。それなら地元同意など取らず、国が全責任を負って決定すべきだ」と話した。
 橋下氏の発言に呼応するように大阪府は同日、関西電力高浜原発福島県大飯郡高浜町)と大飯原発で、福島第1原発級の大事故が起きた場合の放射性ヨウ素拡散予測を公表した。気象条件などが異なる106例の予測のうち、府内の一部で、内部被曝線量が屋内退避が必要な100ミリシーベルト以上の地域が出るケースが1例、安定ヨウ素剤の服用が必要とされる50-100ミリシーベルトの地域が出る事例が11例あった。
 橋下氏の率いる「大阪維新の会」の幹事長でもある松井一郎知事は「あくまで最悪の場合だが、気象条件によっては大阪も被曝することになる。脱原発依存の方向性を関電にも認識いただけるよう議論していきたい」と述べた。
 政府は、来週にも提出される原子力安全委員会の最終報告を受けて、月内にも野田首相と関係3閣僚の会議を開き、再稼働の是非を判断する。その判断次第では、橋下氏が野田首相を猛攻撃する場面もありそうだ。
 
これ夕刊フジの報道だ。

 
 
 私も「脱原発」積極派ではないが、この橋下大阪市長の発言は是としたい。
 
 3.11大震災以来、電力重視派は声を大にして、「脱原発」を批判できないでいたが、つまりタブーに近かったが、経済と国民生活を考えれば、そうも言ってられない現状に、政府も官僚も正直、現実的な対応に苦慮していたのは事実である。それが関西電力大飯原原発再開に向けたストレステストの一次評価での再開を目指す政治判断を見ても解かるのである。
 
 この問題は、人間の生命が一番大事でそれに勝るものは無く、完全なる安全を担保しなければならないとの考えと、今までの延長線以上の安全基準を設けた「ストレステスト」の実施を是とした経済優先との意見の違いである。
 この問題は、何時まで経っても堂々巡りで終わるであろうから、車のスピード感知器とその対策機との関係に似ておるから、私は人間としての誠意を持った対応に任せるしか無いと思っている。何故なら人間の考えは多種多様にあり、法を設けても、必ずや盲点が存在するからである。
 
 故に、原発再開に於いては、記事の橋下徹市長が言うように「本当に電気が足りないのか、いつまで再稼働が必要なのか」と言う情報開示を義務付けてやるしかないのではと思っている。