5候補者が両院議員総会冒頭で演説をした。
前原氏は外国人献金や偽メール問題に言及し「自分自身が古い皮を脱ぎ捨てる必要があることは、誰より自分が身にしみて分かっている」と述べ、「残り2年の(衆院)任期を最後まで皆さんと全力疾走したい」と早期の衆院解散を否定した。
経産相として原発事故を担当した海江田氏は「修羅場をくぐった私にしか分からないことがあり、私だからこそできることがある」と強調。「私が勝利したら総理室のドアはオープンにしておく。皆さんの声を生かしたい」と話した。
野田氏は自身の風貌をドジョウにたとえ、「金魚のまねはできない。支持率はすぐ上がらないと思う。だから解散はしません」と語り、「泥臭く汗をかき全身全霊でこの国を前進させる、ドジョウの政治をとことんやり抜きたい」と語った。
鹿野氏は「融合と和の心を持って民主党は一つにならねばならない」と強調。「政権を担うのは苦しく大変だとしっかり身に刻み、我慢することだ。真の勇気と気概と信念を投票行動で表してもらいたい」と訴えた。
得票数は前原氏74票、馬淵氏24票、海江田氏143票、野田氏102票、鹿野氏52票。有効投票数は395、無効票は0だった。
私は5候補者の演説から聞いていたが、投票前の感想では、前原氏と野田氏は主流派として菅首相を支えた経過からして、自己矛盾を感じた。確かに全員野球を主張するには、その通りであるが、この立候補してからの主張が、やって来た事とこれからやる事の主張が選挙目当てのようになり、180度違って聞こえた。良く言う言葉が「民主党の原点に立ち返り、国民生活第一を目指す」だった。これは民主党幹部の岡田幹事長が二枚舌よろしく、当初のマニフェストを捻じ曲げたこの候補者たちの連帯責任では無かったのか。
やはり、前原氏の行動の軽さが顕著に出、苦労人の野田氏の和を重んじる性格が実を結んだ結果であろう。ただ残念だったのは、言い訳をしない小沢流手法が最後まで響き、野田さん曰く、怨念の政治に終止符をが、中間派の胸を打ったと言う結果と言えるのではないだろうか。良し悪し別に、党を二分する闘いに飽きた結果だろうと感じた。
思えば懐かしい、彼の著書「日本改造論」の前書きのグランドキャニオンに安全柵が無い自己責任の考え方を、もっと我日本国に根ざせたかった。そうすればこの歪な財政を改革出来る唯一の方法と私は思っていた。対米偏重と官僚に楔を入れる事が出来る唯一の政治家であったと私は今でもそう思っている。何度でも言う本当に残念である。