海江田経済産業相の心中を察すれば余りある

 海江田万里経済産業相(62)が29日、国会で涙を見せた。衆院経済産業委員会で、辞任を示唆しながら辞めないのは「菅直人首相とそっくり」と野党議員に指摘され、悔し涙で反論した。辞任時期の開示を再三求められ、「こらえて下さい」と声を震わせて懇願。「自分の価値なんてどうでもいいんです、本当に」と、吐き捨てた。原発問題への長期の対応に加え、菅首相との相互不信も強まり、先日は手のひらに「忍」と書いた。海江田氏の我慢は、限界に近づきつつある。
 海江田氏が涙を見せたのは、自民党赤沢亮正衆院議員との質疑の最中だった。原発再稼働の対応が混乱し、今月7日に「いずれ責任を取る」と表明したが、辞任時期を明かさない理由を再三問われ、こらえきれなくなった。
 最初は「批判はいかようにも受けるが、ここで分かりましたと席を立つわけにいかない。責任は果たしたい」と努めて冷静に話していた。しかし、「民主党は、幹部になるほど辞めない」と指摘されると、途端に顔をゆがめ、涙声になった。
 「その意味は理解しています。それ(辞任)ができるならいいかもしれません。もう少しこらえて下さいよ。お願いしますよ。本当に頼みますよ」
 そう発した後、演壇に頭をこすりつけるようにおじぎをした。
 海江田氏は、審議中の再生エネルギー特別措置法案など2法案の成立まで、責任を果たすとしている。しかし、赤沢議員は容赦せずに続けた。「2法案が成立しないと辞めないなんて(3法案成立が退陣条件の)菅さんとそっくり」。図星なのか、海江田氏はしばらく席を立てなかったが、何とか「出処進退は自分で決める」と答弁。それでも「政治家としての価値を落とす」と追撃されると、ついにキレた。
 「自分の価値はどうでもいいんですよ、本当に!」
 声は震え、目は涙でいっぱいになった。席に戻ると、顔を手で顔を覆い、涙をぬぐった。
 21日の参院予算委員会では「忍」を手のひらに書いていたが、この日は「心に(忍を)刻んでいる」と述べた。答弁中に見せた悔し涙は、不信感を募らせる菅首相と「同類」と指摘されたことが、許せなかったようだ。「いずれ責任を取る」。菅首相にあてつけるように宣言はしたものの、法案成立は見届けたい-。海江田氏は、このジレンマにしばらく苦しむことになりそ
うだ。【中山知子】
 
日刊スポーツの記事である。

 思うに、海江田経産相はあまりにも忠実でありすぎた。
 「論語に見る“信なくば立たず”」
 つまり、信頼のおけないものに使えるほど辛いものは無いのである。信頼出来ずそして頼りにならない上司を持つとこうなる最高の事例である。
 
 少なくとも全ての政策と実行は信頼の上に成り立つ。これが崩れれば全てが水泡に帰す。
 
 今回に限れば何か菅首相は海江田経産相に一物を抱いていた?。菅首相が唐突に「浜岡原発の中止」を言い出したとされる前に、菅首相を信頼してない海江田経産相原発行政に当たり、その都度支持を仰がずに実行したとされた事があり、それに対して菅首相激怒し、海江田経産相が発表する予定だった「浜岡原発の中止」を横取ったとされるのが真相見たいだが、それ以来執念深い菅首相が執拗に海江田経産相に当たったみたいである。今で言う体の良い「いじめ」であろう。これが市民運動家から這い上がった、自分しか信用しない政治癖の典型だろうと私は思う。
 
 そう言う意味においては、海江田万里経済産業相は可哀想であり惨めでさえある。この際の責任の重さを棚に上げ、早く辞任し、菅首相から離れる事を進言したい。