長野県知事選民主辛勝、今後の政党戦の縮図か

 昨日の長野県知事選で民主党社民党国民新党推薦の田中県政下で副知事だった阿部守一氏(49)(無所属)が、自民党などの支援を受けた腰原愛正氏(63)ら新人2人を破り、初当選した。
 また阿部氏は横浜副市長、内閣府行政刷新会議事務局次長などを歴任したことから民主党の政党色を前面に出して、先の参議院選の再来を思わせた戦いに見えた。

 今までの選挙だったら前回のように、県民が従来のように改革と混乱を嫌い、振り子の如く守旧的な、反動的な旧態依然の手法に回帰を望み、自民党的県政に落ち着かせようとしただろうが、世は変わり、若年世代への変化を見誤った自民党県連と自民党本部の失態であり、今後を占った選挙結果であると私は思っている。

 この結果から自民党55年体制より染み付いた、利益誘導型手法政治を断ち切らない限り、明日は無いだろう。それだけ自民党は国民・有権者に愛想を付かされた、つまり嫌われた事を党・所属議員が気付いていない事がかわいそうに思える。自民党民主党に限らず全ての党に対してまだ、自党以外は政権を担当する能力を持っていないと思っている。自分らが官僚を利用して政権運営をしたと自負もしており、それが誤ったやり方とも気付かずに。自民党は官僚を利用したつもりが利用されていたのも気付かずに。官僚はバカでは無く賢い。従順なふりをして、自分らの保全を真っ先に考える人種である事は、少し政治をかじった者の霞ヶ関の常識である。それが独立行政法人であり、天下りなのである。結果的には自民党が加担した結果だと断定して良い。
 もう自民党政治は終わったのである。