自民悪政の尻拭いをさせられている民主党(その2)

 もし、自民党が「財源問題を一緒に考えたい」と、前向きな提案でもしていたら、国民だって「自民党も立派じゃないか」と見直したはずだ。しかし、そうしたそぶりも見せない。
 自民党は即刻、無駄な悪あがきをやめることだ。
 自民党が何を言おうが、国民の多くは、まだまだ民主党政権に期待している。間違っても、自民党支持に代わることなどあり得ない。
 たしかに、民主党に対して何をやっているんだ、という声がないわけではない。しかし、それもこれも期待の裏返しだ。その証拠に、これだけバッシングを受けながら、民主党の支持率は34%と、自民党の2倍もある。
民主党の支持率が下がっているのは、期待しているのに、もどかしいということでしょう。実際『国民生活が第一』という目指す方向は間違っていない。なにより、国民の多くは、自分たちが民主党政権を誕生させたと思っているし、もし、民主党政権が崩壊するようなことになったら、日本の政治は元の木阿弥、革命的な政権交代も水泡に帰してしまうと分かっている。それだけに、国民が簡単に民主党政権を見捨てるとは考えられない。底堅い支持率は、その表れでしょう」(山口朝雄氏=前出)
 この期に及んでも自民党は、加藤紘一伊吹文明町村信孝といったロートルが前面にシャシャリ出て、若手の活躍の場を奪っている。若手は若手で、長老連中に文句ひとつ言わない。衰退する組織の典型だ。
 自民党は、民主党のスキャンダルを言い立てていれば政権奪還につながると思い込んでいるらしいが、完全に裏目に出ていると思い知るべきだ。
日刊ゲンダイ2010年2月20日掲載)