八ツ場ダム中止に思う

この23日前原国交相が八ツ場ダム中止についての話し合いのため現地を訪れた。しかし、住民はダム中止ありきとして話し合いを拒んだ。政権交代に伴うとはいえ国の突然の方向転換には、ダム建設に対し永年の対立の末に苦渋の判断を下し、代替地に転居し事業執行を待つばかりとなっていた地元住民の反発は当然と思えた。しかし、政府としてはどんなことがあっても中止せざるを得ないだろう。ただ単純にマニュフェストの実行と言うものではない。政権交代し政府としての国民に対する契約遂行に他ならない。もしダム中止を撤回し、工事継続を選択した場合はその時点で政府民主党は崩壊する。
 我々国民はこのダム中止を自分の事とし、中止による補償等全てを我々が負担しなければならないと私は思う。そのために忘れてならないのは、今までのこの57年にも及ぶこのダム建設の歴史には、政府だった自民党も関わってきた事であるし、自民党は今共にこの問題に対して全てに共有しなければならない。そう言う意味においては政府民主党と前原国交相の今後が、問われていると思っている。
 余談だが地元住民の反発に、日本古来の慣習である秋の彼岸の中日に訪問と言う、前原国交相の決断はやはり若さが出たのではと思う。時には年の功の方の意見も聞くべきでは。