体操女子の宮川紗江選手の体協へのパワハラ抵抗は潰されるより闘った方がの気持ちが優先した結果だ! それにしても体協は安倍政権の独裁とソックリだ!!(大笑い)

 不可解だった体操界の暴力コーチ処分事件の背景と全体像が見えてきた。
 
 体操女子のリオ五輪代表、宮川紗江選手(18)が29日、都内の弁護士会館で記者会見を開き、日本体操協会塚原千恵子・女子強化本部長からパワハラ行為を受けていたとの告発を行った。宮川選手の専属コーチである速見佑斗コーチ(34)が自らへの暴力行為により無期限登録抹消などの処分を受けたが、パワハラ行為がなかったことを主張して、現在、裁判所に地位保全の仮処分を申し立ている処分の見直しを訴えた。
 
 また一連の協会側幹部の動きを「速見コーチと私を引き離して朝日生命に入れさせようとしていた」と暴露。塚原女子強化部長から「このままでは五輪に出られなくなるわよ」と権力をちらつかせたパワハラ発言、ナショナルトレーニングセンターNTC)の利用に制限をつけれられるなどのパワハラ行為もあったと告発した。同日に会見を開いた日本体操協会側は、塚原女子強化本部長のパワハラ発言の有無についての回答を避け、正式な申し出があれば調査することを表明したが、宮川選手は心身共にショックを受けて世界選手権の代表候補など年内の活動辞退を決めた。宮川選手は「速見コーチと一から東京五輪での金メダルを目指す」と気丈に語り、協会の体制一新を求めたが、関係団体への正式な告発ではないため灰色決着が危惧される。
 
 準備されてきた衝撃の告白が約20分にわたって読み上げられた。
 
「私の言葉ですべての真実を、嘘偽りなく語ります」という宣言から始まった告白は、まず小学校5年生から師事している速見コーチの暴力問題について触れた。
 
 815日、突然、日本体操協会は、速見コーチの無期限の登録抹消、NTCでの活動禁止の懲戒処分を下したことを発表した。倫理規定に触れる違反行為と判断されたという。
 
 宮川選手は、1年以上前に「手で叩かれたり髪の毛を引っ張られたり」の速見コーチによる暴力行為があったことは認めたが、それらは怪我の危険がある場合や、練習で気の抜けていた場合に限られたもので「パワハラとは感じなかった」と主張。一部で報じられた「馬乗りになって殴られた」「髪の毛を持って引っ張り回された」などの暴力や、怪我や傷を負ったことなどを完全否定した。
 
 また会見に同席した山口弁護士によると、速見コーチへの協会の聴取の際、弁護士同席を訴えたが認められず「弁護士同席でなければ聴取を受けられないのならば拒否したとみなし、他の第三者の聴取だけで事実認定する」と、協会側が示したため、あきらめて一人で聴取に応じたという。
 
 この聴取手法も民主的ではなく大問題だ。
 
 宮川選手は「暴力行為は許されないが本人も反省している。あまりに処分が重過ぎる。納得がいかない」と、速見コーチが裁判所に仮処分を申請した理由を説明して、今後、共に練習できる環境を再構築するために処分の軽減を訴えた。登録抹消のままでは、今後、東京五輪出場を目指す際に重要となる全日本選手権NHK杯などの試合会場に速見コーチが入ることができずに満足な指導を受けることができないためだ。
 
 当事者の宮川選手自身がパワハラや暴力行為を訴えたわけでもないのに、なぜ速見コーチの暴力行為が問題となり、処分にまで至ったのか。その不可思議な経緯について宮川選手は「納得のいかない不自然なことがいくつも起きていた」と、とんでもない裏側と別のパワハラ事件があったことを暴露した。
 
 宮川選手の説明によると、711日に速見コーチへ代表合宿へ参加できない旨が伝えられ715日の代表合宿中に宮川選手は練習中にもかかわらず塚原女子強化本部長と、夫で月面宙返りミュンヘン五輪モントリオール五輪の鉄棒で金メダルを獲得した協会の塚原光男副会長(70)に一人で個室に呼び出された。
 
 そこで塚原夫妻から「まるで誘導尋問のように」「(速見コーチが暴力を)やったよね」「(暴力が)あったんでしょう?」と速見コーチの暴力を認定するようにうながされた。さらに「あのコーチはダメ」「だからあなたは伸びない」「環境を変えなさい」「私はあなたの味方」「私なら速見の100倍は教えられる」と、速見コーチへの非難が続き、暴力問題で速見コーチが体操界にいられなくなった後に、暗に塚原女子本部長が監督を務める朝日生命体操クラブへの入部を勧めるような発言もあった。
 
 だが、宮川選手が「家族と共に先生を信頼して一緒にやっていきたい」と断固として速見コーチを支持、暴力、パワハラ行為についての証言を拒否すると、逆キレ気味に「(あなたの)家族もどうかしている。宗教みたいだ」と、人権を侵害するかのような問題発言を投げかけられ、「今後、協会として協力できない」「五輪に出られなくなるわよ」とまで脅された。これが事実ならば完全なパワハラ発言だ。
 
「大きい声で高圧的。恐怖を感じて怯えていました」
 
 その5日後に今度は、塚原女子強化本部長の付き人から「朝日生命の寮が1つ空いているから使ってもいいのよ」「朝日生命も近いし(塚原)本部長もいる」と、優しい口調で朝日生命への移籍を薦められ、専任コーチの電話番号を伝えられたという。それでも宮川選手は、「私の心はまったく動かされませんでした」と無視を決め込んだ。
 しかも、これらの協会幹部からの宮川選手への働きかけは、まだ速見コーチへの暴力問題に関する聴取が行われていない段階だった。宮川選手は「速見コーチと私を引き離すことを前提に大きな力が働いたことは間違いなく、そこに強化本部長が関わっていたことは間違いない」とまで断言した。
 
 塚原女子強化本部長の宮川選手へのパワハラ行為はこれだけではなかった。
 
 協会は、リオ五輪後に、塚原女子強化本部長の肝いりで「2020東京五輪特別強化選手特別強化対策」というプロジェクトを立ち上げ、201611月に選手への説明会が行われたが、「詳細な強化プランがまったく見えず、参加も義務ではなかったので」との理由で宮川選手は参加しなかった。その際、速見コーチからは「強化できると感じる場所なら入った方がいい」とまで言われたが参加は見送った。
 
 すると、その年の1219日には、塚原女子強化本部長から自宅へ電話が入り「2020への申し込みをしなければ協会として協力できないし五輪にも出られなくなるわよ」と、高圧的に参加を強要された。
 
 宮川選手は、「脅迫のような電話。覚えておかなくちゃいけない」と感じたため、電話の内容をメモに残して日付を記録した。
 
「頭が真っ白になった。従わねばならないのかなとも思った」と言うが、「これに参加すれば、速見コーチと引き離され、2020のコーチに教えられて朝日生命に入れられる」という不信感が募ったため、そのパワハラ発言に屈することはしなかったが、その反抗が塚原女子強化本部長の逆鱗に触れた。
 
 宮川選手は、NTCの使用を制限され海外派遣を見送られた。
 
「本部長の言うことを聞けば優遇され、聞かなければナショナル選手で五輪に出ていてもこんな仕打ちを受けて排除される。権力を使った暴力だと感じます。純粋な気持ちで体操をして純粋に強くなりたいんです」
 
 ナショナル強化選手の中には、宮川選手同様、「2020」に参加しないため、NTCの利用に制限を受けるなど同様の被害を受けている選手が複数人いるという。
 
 宮川選手は「このままでは五輪に出場できない」と、ついに折れて6月に「2020」に登録したが「具体的な強化実態もなくすべてが不透明。脱退を希望しています」と悲痛に語った。
 
 宮川選手は、塚原女子強化本部長が協会内に持つ権力に関して「私は、2015年の世界選手権の代表になってからしか見ていないが、大きな権力を持っている方と凄く感じていた。周りのコーチ、本部長についている先生たちは、本部長の言うことは絶対で何も意見が言えない状態。周りの方々も本部長に影響されて何もできない。朝日生命の監督でもあって2つの権力を持っている」という。
 
 塚原女子強化本部長は、元メキシコ五輪代表で、引退後は五輪コーチを歴任、北京五輪では女子監督も務めている。
 
 また、速見コーチを引き離し、自らが監督を務める朝日生命に入れようと画策しているように思えた狙いについては、「自分では言いにくいが、私は世界選手権や五輪でメダルを取れる選手。私が朝日生命に入ることで注目され、利益を得ると思う。私を入れるためには速見コーチが邪魔で、そういう力が働いたのではないか」と分析した。
 
 宮川選手は、勇気ある告発をした上で、こう訴える。
 
「体操界を変えるには、強化本部長が変わるとか、手を打つとかを考えないとダメ。権力に支配されるのではなく、選手ひとりひとりが純粋に強くなる環境にして欲しい。そして、私自身、速見コーチと一緒に練習できるようにして欲しい。何があっても速見コーチと一緒に練習することを決めています。一から東京五輪での金メダルを目指したい」
 
 現在、一連の報道や速見コーチの処分にショックを受けて、睡眠がとれず、毎日のように頭痛が続く状況で、世界選手権、全日本シニア選手権、代表合宿のすべてを辞退する考えを明らかにした。
 
 宮川選手の会見終了から、1時間半後に原宿の岸記念体育会館で、体操協会の山本専務理事が顧問弁護士と共に会見を開いた。こちらは宮川選手の会見とは違い、THEPAGEなどWEBメディアの動画配信は認めなかった。被害者の宮川選手がパワハラ行為を否定したにもかかわらず、次から次へと具体的な暴力行為事例をあげて、今回の速見コーチ処分の妥当性を主張。無期限登録抹消された資格の復帰に関して「真摯に反省して実績を積み都道府県協会から申請されれば再登録を検討する」と再登録へ門戸を開いていることは明らかにした。
 
 だが、この日の会見で暴露された塚原女子強化本部長のパワハラ行為については「断片しか聞いていないのでわからない。回答は差し控えたい」と逃げを打った。
 
 821日に、宮川選手が「パワハラ行為を受けてない」と声明を発表、処分を不服として地位保全の仮処分を裁判所に申し立てた時点で、このあたりの事情を協会として調査するのは、当然であるべきなのに、なんとも不誠実な対応に徹した。
 
「書面(が提出され)可能なら面談して話を聞くことはあります。調査することは考えております」と、宮川選手から正式な訴えがあった場合に調査を検討することは明らかにしたが、ここまでの不可解な動きを把握した段階で、独自に調査、自浄作用を発揮するのが当然だろう。体操協会の正常なるガバナンスが機能していないことは明らかだ。また音声データなどが残されていないため、塚原女子強化本部長がパワハラ発言を否定する可能性も大きい。「言った」「言わない」論争となると、灰色決着となる懸念もある。だが、宮川選手は「今話したことは、私が受けている事実です。これを否定されることは、して欲しくない」とも言った。
 
 宮川選手はリスクを冒して会見を行い「18年しか生きていないが、一番の勇気を出して、ここに立っています」と気丈に話した。選手ファーストを誓っているはずの伝統ある五輪競技のスポーツ団体が、宮川選手をこんな目に合わせていいのだろうか。日大アメフット問題の加害者選手がたった一人で行った会見の悲哀が18歳の少女に重なった。
 
 体操協会は、早急に事実確認を行う必要があるし、内部調査に灰色決着の危険性があるのならば、第三者委員会の立ち上げも必要だろう。また塚原女子強化本部長が監督を務める所属先の朝日生命も、なんらかの内部調査を行わねばならない。
 
 またボクシング、バスケット、体操と統括団体にこれだけガバナンスに問題がある不祥事が続くのであれば、スポーツ庁JOC日本オリンピック委員会)は、そろそろスポーツ団体のガバナンス機能を監視する特別な監査部署と選手の駆け込み窓口を作っておく必要があるのではないか?
  (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)
 
 
これ「体操女子・宮川選手18歳衝撃告発で見えてきた不可解なコーチ暴力処分の陰謀」と題したTHE PAGE  8/30() 6:08の配信記事である。
 
 
この記事の会見見たが、体操協会の独裁ぶりが現安倍政権と余りにも似ていて途中笑ってしまった。体操界の方々が、いづれも宮川選手に好意的なのは、体協の塚原夫婦の独裁に嫌気がさしていたものと思われる。正に政権の安倍夫婦とソックリではないか。これはドラマ以上のドラマである。おちょくっては悪いが、この出来事やこのような独裁事(安倍夫婦)何か本当にドラマか映画化されたらヒット間違いなしだと思う。私に文才があったら本を出したいくらいだ。(笑い) それくらい独裁事(安倍夫婦)が多い。恐らく現政治のせいだろう。