解散を明言した野田首相のしたたかさ

 思うに私は今回ほど野田首相のじっくり考えた、それも誰も予期しなかった党首討論と言う公の場での明言、歴代首相に無かったしたたかさを見た。
 恐らく最近のここ何代かの総理大臣と比べて、その考え方及びその手法に適う者他に居ない。恐れ入ったと言う他無い。
 崖っぷちを認識し、夜も寝れないような状況で、良く考えたものである。
 もうこのまま解散を引き伸ばしても今後の政権浮揚は望むべくもなく、尚且つ、第三極の選挙準備が整う前に解散する方が得策との判断に傾き、そして、自公の主張に沿い、「うそつき」呼ばわりを解消し、3党合意を継続し、税と社会保障の一体改革等の政策に参画を続ける意思の現れであり、決してある報道にあるような、挑戦され気色ばって、解散を発してしまった訳では無い。返って私には用意周到に練られた作戦に、単純な自民党安倍総裁が乗っってしまったとの認識である。いづれにしても、岡田副総理や前原政調会長には出来る芸当でない事は確かである。私はこの人好きではないがあっぱれであると感心する。