「政界一寸先は闇」の如く「桜を見る会前夜祭」の供応疑惑 追及逃れで辞めた安倍前首相 今後再燃か?

 新型コロナウイルスの感染急拡大に政府の対応が迷走する中、11月下旬3連休中の安倍晋三前首相の「桜を見る会」疑惑に絡む報道が、政局を混乱させている。疑惑の核心とされる前夜祭の経費補てんについて、読売新聞が「東京地検特捜部が捜査中」などと報じたからだ。事実なら安倍氏の首相在任中の答弁内容を完全に覆す内容だけに、臨時国会菅義偉首相を攻めあぐねている立憲民主など主要野党は「新たな攻撃材料」(幹部)と勢いづき、与党内でも「政権にとってコロナ感染拡大とのダブルパンチになる」(国対幹部)との不安が広がる。

 

 昨年11月に共産党の国会での追及で疑惑が表面化して以来、当時の安倍首相は前夜祭での経費補てんの有無について(1)事務所が会費を参加者から集金してそのままホテル側に渡した(2)後援会への収支は一切ないので政治資金収支報告書への記載は必要ない(3)明細書の発行はなかった─など、公職選挙法政治資金規正法には全く違反していないとする答弁を繰り返してきた。併せて、当時官房長官だった首相も、安倍氏と同様の答弁で野党側の追及をかわし続け、安倍氏の首相退陣で疑惑も政治的に“風化”したとみられていた。

 

 ただ、今年5月には全国の弁護士らが集団で、安倍氏と後援会幹部2人の計3人を公選法政治資金規正法違反で東京地検に告発状を提出。その時点では動きを見せなかった同地検だが、菅政権発足後の10月ごろに捜査に着手。これを嗅ぎつけた読売が11月23日付朝刊以降、「地検が安倍事務所の担当者の事情聴取などを進めた結果、5年間で計800万円超の経費を補てんしていた」と断定的に報じ、他メディアも一斉に後追いして政界も大騒ぎとなった。

 

◇“安倍封じ”の「官邸陰謀説」も

 

 報道通りなら、国会で長期間にわたり虚偽答弁を繰り返してきた安倍氏の政治的・道義的責任は免れない。併せて、安倍氏の疑惑を否定する答弁や記者会見を続けてきた菅首相の責任も厳しく問われる。政権の新たな火種で、すぐさま年明け解散論も下火になるなど、首相の政局運営にも影響が出ている。その一方で、捜査情報が次々と報道される状況に政界では“官邸陰謀説”も浮上した。ここにきて安倍氏が政治活動を再開し、安倍氏周辺からは来年9月の自民総裁選出馬による「再々登板説」も出始めたため、「官邸が検察を使って“安倍封じ”を仕掛けた」(自民幹部)という読みからで、権力闘争の“闇”の深さもにじませる。

 突然渦中の人となった安倍氏は、報道直後の11月24日に記者団に対し、「今回、告発を受けて捜査が行われていると承知している。私は国会で答弁させていただいているが、事務所としては、告発を受けて全面的に(捜査に)協力していくということだ」と述べる一方、「途中経過の段階なので、お答えは差し控えたい」と踏み込んだ言及は避け、検察の捜査終結まで沈黙を守る構えだ。

 

 一方、首相は25日の衆参両院での予算委員会集中審議などで「捜査中の問題で答弁は控える」と繰り返し、自らの国会答弁が結果的に虚偽だった場合の責任を問われても「そうなれば私にも責任がある。それは対応する」と“他人事”のように答えた。永田町では「検察当局も簡単には結論を出さない」(司法関係者)とみる向きが多く、官邸側から「学術会議問題の影が薄れた」(政府筋)との指摘と共に「すべて安倍氏の責任にすれば政権のダメージは少ない」(同)との声も出る。ただ、官邸の冷淡な対応に安倍氏支持グループの反発も強く、今後の展開次第では自民党内に“反菅ムード”が広がって、政権を揺さぶる可能性もある【政治ジャーナリスト・泉 宏/「地方行政」12月7日号より】。

 

 

これ『【点描・永田町】安倍前首相「桜」疑惑再燃の“闇”』と題した時事ドットコム2020年12月13日19時00分の配信記事である。

 

 

宰相辞めてほとぼりを覚まし再登板を狙った安倍前首相、上記の読みの“安倍封じ”の「官邸陰謀説」、私的には違うと思う。何故なら現菅首相は安倍政権時の官房長官だったため、安倍前首相とは一蓮托生の運命にあるからだ。下手すれば菅首相自ら墓穴を掘る事になるからである。むしろ菅首相・安倍前首相連合の対立関係にある者の仕業ではと思う方が自然である。この疑惑の間をかいくぐってこっそりとその席(再々度の総理の椅子)を伺っていると見た方が早いと思う。しかし、この安倍晋三と言う男、どんな教育を受けた心臓をしてるのだろうか? この問題で笑える安倍前首相の答弁があった事を紹介して終わりたい。昨年12月21日の予算委員会での「桜を見る会前夜祭での問題」の質問への答弁で安倍前首相は質問者に対して「自分がウソをついてしまった事は認めた方が良いと思いますよ」とたもうた事だ! 今までウソを付き通して来た男が質問した相手に対して言った言葉だ! 良くここまで言えたものだし、良く恥ずかしくなく言ったもんだと変に感心した。私は呆れてゲラゲラ大声で笑ってしまった。