菅首相、身内からも批判

 今日午前民主党桜井充財務副大臣参院宮城)は、野党議員が18日の参院予算委員会菅直人首相の退陣を求めたことについて、国会内で記者団に「そういう感じを持つのは当然だ」と述べた。閣内から退陣容認論が出た形で、首相の求心力は一段と低下しそうだ。
 桜井氏は、参院予算委で首相が野党の指摘に反論を繰り返したことに関し、「人としてどうか。建設的意見まで突っぱねる必要はない」と厳しく批判した。
 桜井氏は19日付の自身のメールマガジンでも、「首相を交代させろという声が出てくるのは当然」と強調。震災対応の会議が乱立していることについて「目的や権限を具体的に議論していない組織だけを増やしているから混乱し、十分に機能しない」とし、「基本的な動作ができていないことが民主党政権の問題だ」と断じた。 との時事通信の記事である。

 
 私は、民主党の議員の中でもこの桜井充議員(参院宮城)が比較的好きな議員のうちの1人である。
彼は1週間に一度メールマガジンGREE に記事を投稿してるので、面白いので紹介したい。

※【GREEとは】
日本最初のSNS(ソーシャル・ネットーワーキング・サービス)で、会員数1,700万人を誇る日本で最大級のインターネットサイトです。
SNS(ソーシャル・ネットーワーキング・サービス)とは?=社会的ネットワークをインターネット上で構築するサービス.
 

2011/4/19
◇質問のお手本のような内容でした

 昨日の予算委員会脇雅史議員の質問は本当に素晴らしかった。委員会の質問のお手本のような内容だったと思う。同意できる点も多々あり頷いていたら、内閣の人間が自民党の議員の質問の時にどうでしょうかとも言われてしまった。
 しかし、質問者が誰であれ、その内容が素晴らしければ政策に取り入れるべきであり、昨日の指摘は、私の今後の政治活動においてもとても参考になる内容であった。そして、民主党政権の問題がどこにあるのかを浮き彫りにしていた。
 組織とは、その組織の目的、携わる人の権限、そして指揮命令系統等が明確でなければ動かない。行政組織も同様で、何か問題があれば、そのマニュアルに従って行動することが第一原則になる。この基本的な動作ができていないことが、民主党政権の問題なのである。
 今回の原発の事故でも、マニュアルがあるのだから、それに従って組織を作り問題を解決するべきである。それにも関わらず、目的や権限を具体的に十分議論していない組織だけを増やしてしまっているから混乱しているし、十分に機能しないのである。
 脇議員は危機管理の欠如という点も指摘していたが、考えてみれば医療の領域でも全く同様である。救急で患者さんが搬送されてきた時に、私たち医師がすぐに判断しなければならないことは、この患者さんはすぐに亡くなってしまう可能性があるのかどうかという事である。そして、すぐに治療を行わなければならないときにはマニュアルがあり、その手順に従って処置していく事になる。今回の原発事故に対しては、危機意識、そしてその後の対応が適切だった
のか、今後の教訓とする為にも、きちんとしたチェックを行う必要があると思う。
 総理の答弁を聞いていて、考えさせられることがあった。何か言われると、必ず自分の正当性を主張する。自分の非を認めると責任論につながると思っているのかもしれないが、今日の様な答弁では反発を招くだけで、総理を交代させろという声が出てくるのは当然のことのように思われた。
 最近やたらと流れているACのコマーシャルの中で、「ごめんね」っていうと「ごめんね」と返ってくる。「こだまでしょうか?」という内容のものがあるが、相手を論破しようとするのであれば、相手から論破されるようになるだけである。
 この国難の時代に、今のような姿勢を貫いていけば、大連立から始まって、与野党が連携できない、それだけではなく党内をまとめられないのは仕方がないとも思えた。今日の総理の答弁にあったように、今後も総理を続けていかれるのであれば、僭越であることはわかってはいるが、もう少し歩み寄る姿勢をみせていただきたいと思った。

以上である。