菅首相誕生に思う

 多分に参議院対策だと思われるが「しばらく静かにしていただいた方が、本人にも、民主党にも、日本の政治にとってもいいのではないか」と述べた。とあった小沢前幹事長に対するメディアへの発言を聞くと宰相としてはどうかと思う。それこそメディアへ話すとは思慮が無さ過ぎる。これが民主の命取りとならねばと願うのみである。
 私が小沢前幹事長の立場で考えれば、折角鳩山前首相と断腸の思いで民主党と国民に対する気持ちで辞任をした事への言葉としてはあまりにもデリカシーが無さ過ぎた。
 これでは寝た子を起こすも同じではないか。これが党首選以後の発言だったらまだ解るが党首選前の発言だ。その表れが樽床伸二衆院環境委員長への129票だったと思われる。一番の恐れは、この溝による小沢グループの集団離党である。そうなれば完全にキャスティングボードを握られる事請け合いなのである。そこまで菅新首相は考えての発言だろうか。私はこう言う意味においてトップとしては軽すぎると思っている。また、人事構想ににおいては、党の要の幹事長に枝野幸男行政刷新担当相、官房長官仙谷由人国家戦略担当相が下馬評にあがっているが、これなんか本当に政治の解っている人の考えてる人事なのだろうか。適材適所なんて綺麗事では政治は出来ない。政治家も人間なのだし、血も通っているのである。政治の世界に限らず、人間寄れば派閥が出来ると言われている位人の好きづき、嫉妬やっかみ溢れているのだ。そういう事を考えれば私は決して官房長官仙谷由人国家戦略担当相の案は無いと思う。本当に菅さんが本格政権を作り、参議院選挙の管理内閣と言われないためには、もう少しの人間の思慮と軽さを克服する以外無いだろう。何を舞い上がっているのだ、そんな余裕は無い筈だ。