公務員の給料をカットすべし!

 この表題驚くなかれ、かの自民党加藤の乱」の当事者、 加藤紘一自民党官房長官のオフィシャルブログ2012年04月09日の記事である。
   2000年(平成12年)11月当時の加藤さん名門派閥宏地会から別れ、加藤派として弱小派閥を率い、第2次森喜郎内閣時に倒閣を仕掛けた本人である。当時は、後はこの人しかいないとまで言われていたが、悲しいかな、永田町の常識が少し足りなかった。歳喰ってるのに、当時ネットをやってるのが早かったために、ネットの支持が国民と国会議員全ての支持と勘違いしたために闘う以前に敗れてしまった、不運の人でもある。その彼がどう言う訳かブログで動いた。それも今、日の出の橋下大阪市長の後方支援である。恐らく彼も未だ永田町の栄華が忘れられず、もしやの気持ちが動いたのではと私は感じた。いづれにしてもそのブログを次に記すので見て頂きたい。

 日本の政治は長らく、公務員の扱いを「上薄下厚」でやってきました。つまり、職層階級の低い公務員の給料が相対的に高いのです。40年間も上に冷たく、下に厚くしてきたのですから、「下厚」が重たくなるのも仕方ありません。その問題を鋭く突いているのが、みんなの党や大阪の橋下維新の会です。特に大阪の市役所職員は強烈に優遇されてきており、平松前市長は紛れもなく自治労寄りでしたから、橋下市長が厳しく出るのも当然です。
 私は、自民党の最高決議機関である総務会で、2度にわたってこの問題を指摘しました。しかし、どうも反応が鈍いのです。自民党幹部は、中央官庁の幹部と話す機会が多くなります。官僚は、上薄下厚の影響を強く受けている人たちなので、「我々の給料はそんなに高くないですよ」と言われると、「そうだな、君たちの給料はそれほど高くない。毎晩、深夜残業という過酷な勤務もしているし」と、同情的になってしまいがちです。庶民目線のみんなの党や維新の会ほど、国民感情に敏感に反応できない面があります。
 そのような立場の人たちは、「ただでさえ国際的に低いとされる官僚の給与をこれ以上下げたら、優秀な人材が官僚になりたがらない」という主張をしますが、私はそうは思いません。今、日本はワークシェアリングが進行中です。国の経済が製造業を中心に海外に流出し、国内が空洞化しつつあります。製造業を中心に輸出が減り、パナソニックソニー、ホンダなどの一流メーカーが、2011年度は軒並み何千億もの赤字を出しました。その結果、春闘もみんなマイナスです。いよいよ労働組合も賃金がカットされるのを認めざるを得なくなったわけです。これはつまり、増やせない賃金をみんなで分け合うことが現実に進行しているということです。日本がかつて不景気に陥ったとき、公務員に応募が殺到し、賃金を下げても優秀な人材は集まりました。公務員だけが「優秀な人が来ない」という名の下で、賃金カットできないというのはおかしいし、それができないのなら、日本もギリシャのようになってしまうでしょう。
 
と結んでいる。
 
 

 正直私は加藤さんがここまで突っ込むとは思っても見なかった。何故なら戦後池田隼人から前尾、大平、宮沢と常に日の当たる苦労の無い派閥であったために、おっとりとして、泥臭さも無いため公、家的集団とも揶揄されたのも頷けたその加藤さん、久しぶりの存在感である。しかし、名うての官僚(外務省外交官)だった彼が、どちらかと言えば常に官僚寄りの発言の多かった彼が、今ここでこんな発言とは私は真意がくみ取れないでいる。常に政治の世界で同期だった小沢一郎と比較されて来た彼がと驚いている。
 
 でも彼までも今の公務員の待遇がおかしいと気付いた事の方が歓迎である。
 それにしても大阪市の公務員・職員は酷すぎる。そうしてしまったのも結局は我々国民府民県民市民なのであろうか。
 
 橋下大阪市長に期待したい。