第101回全国高校野球選手権大会で44年ぶりの準々決勝進出を決めた中京学院大中京(岐阜)が、夏の甲子園歴代最多7回の優勝を誇る中京大中京(愛知)と学校名などが似ており、SNSで「ややこしい」と話題になっている。
【写真】中京大中京(愛知)のユニホーム
中京学院大中京が、優勝候補に挙げられた東海大相模(神奈川)を逆転で破った16日、ツイッターでは「中京大中京」がトレンド入り。「#中京大中京」のハッシュタグを付けて勝利を喜ぶ投稿が相次いだ。「てっきり愛知代表と思っていた」「甲子園と言えば中京大中京だと思うよね」「学校名が似てるから勘違いする」というつぶやきもみられた。
甲子園のスコアボードの得点部分には「中京」と表示。今夏、中京大中京が23年ぶりに伝統のユニホームを復活し、両校とも胸に活字体で「CHUKYO」と書かれ、襟が数センチ立ったデザインのユニホームを着用していることも混乱に拍車をかける。中京学院大中京の増田大晟君(3年)は、甲子園に来てからも中京大中京と言われることがあったというが、「愛知の学校は何度も優勝しているので、間違われるのは仕方ない」。
中京学院大中京(学校法人安達学園経営)は1963年に開校。校名は当初「中京」だったが67年に「中京商業」、2001年に「中京」に戻し、2017年に現校名となった。夏の甲子園は3年ぶり7回目の出場だが、今の校名では初。来年には校名を再び「中京」に戻すことを目指して手続き中という。
両校は学校法人は異なるが、創立者が同じ一族だ。中京学院大中京の創立者安達壽雄氏(旧姓・梅村)は、中京大中京の前身となる中京商業を創立した梅村清光氏の息子。安達氏自身も中京商業の校長を務めていたが、分離独立し、岐阜県瑞浪(みずなみ)市に現在の学校をつくった。両校の校訓は同じ「真剣味」。関係者によると、相次ぐ校名変更も互いの歴史を重んじてのことという。
中京学院大中京の小林竜二副校長(57)は、これまでにも中京大中京の受験希望者が誤って学校に出願してきたり、中京大中京の生徒が学校に欠席連絡をしてきたりすることもあると明かす。そのうえで「野球部を含めて本家の中京大中京を目標にやってきたので、今回の甲子園での活躍は意義がある」と喜ぶ。チームは18日、4強をかけて作新学院(栃木)と対戦する。藤田健斗主将(3年)は「勝ち上がって、あまり知られていない自分たちの学校の知名度を上げたい」と意気込む。
「本家」の中京大中京野球部の今村陽一部長(39)は年1、2回ほど練習試合を行う中京学院大中京にエールを送る。「ぜひ勝ち上がってほしい。我々も今夏甲子園に出られなかった悔しさを胸に頑張ります」(土井良典、松山紫乃)
これ「中京大中京ではありません SNSで混同多発、話題に」と題した新聞の8/17(土) 19:17配信記事である。