明日19日に開かれる事になった党首討論で嘘つき安倍首相は立憲民主党の枝野代表に勝てる訳が無い

 人生100年で生活費が2千万円足りなくなるという金融審議会のワーキンググループのレポートが大炎上したことで、年金問題が消費税増税と並んで、参議院選挙最大の争点に浮上した。
 
 これで衆参ダブル選がなくなると報じられるが、元々ダブル選積極派だった麻生氏としては、自分のせいでダブル選ができなくなったうえに、参議院選敗北の責任まで取らされてはたまらない。何とかして責任回避を図りたいところだ。
 
 そこで、上記レポートの受け取り拒否という奇策に打って出た。あれは、有識者が勝手に検討して、間違ったことを言っただけ。自分とは関係ないというのだ。
 
 
 麻生氏といえば、上から目線で記者イジメをすることで有名だ。その「いじめっ子麻生」が必死に言い訳するさまは、まるで先生にいたずらを見つかったガキ大将が、「先生、俺じゃないよ。あいつがやったんだよ。そうだよな、みんな」と仲間を睨み、手下のせいにする図と同じ。こんな猿芝居で争点隠しを画策しても、誰も信じるはずがない。
 
 先週号では、人生100年レポートのせいで、これから消費はますます冷え込み、景気好転は望めないと書いた。「人生100年不況」が深刻化する前に解散しないと、衆議院選挙のタイミングを失うことを考えると、論理的には衆参同日選の選択肢は十分に検討に値するはずだ。
 
 自民党が行う参院選の情勢調査では、最近までは比較的状況が良いと伝えられていたが、今後、「急速に情勢悪化」という結果が出れば、年金問題が選挙の争点になることは避けられないということだ。消費税増税も併せて争点化すれば、自民が予想外の敗北を喫する可能性は高まる。
 
 当然のことながら、そんな情勢なら衆議院解散・総選挙など絶対反対というのが、自民党衆議院議員の立場だが、安倍晋三総理の立場はこれとは微妙に異なる。
 
 参院選だけでも大負けすれば、責任論が出て安倍降ろしになる。総理の座を失うことは、安倍氏にとっては死刑と同じ。それなら、衆参同日選で劣勢挽回を狙ったほうが良いという判断も成り立つからだ。参議院側も安倍氏と利害を共にする。
 
 同日選のメリットは意外と大きいかもしれない。
 
 参院単独選挙なら、安倍政権への中間評価的なものとなり、争点となった年金問題や消費増税に対して有権者が不満の声を上げ、自民敗北の可能性が高まる。
 
 一方、衆参同日選なら、個別の問題よりも「政権選択」が争点となり、安倍総理は、こう訴えることができる。
 
「今回は、政権選択の選挙です。立憲も国民も同じ民主の残党。引き続き私どもにお任せいただき日本経済を立て直すのか、それとも、日本経済を滅茶苦茶にした、あの悪夢のような民主党政治に戻るのか。答えは明らかではありませんか!」
 
 問いかけられた有権者は、次の総理として、安倍氏枝野幸男立憲民主党代表の顔を想起する。争点を転換するには一番効果的だ。問題は、安倍総理にその勇気があるのかどうか。
 
「常勝安倍」が再び大勝負に出るのか、それとも、参院選小幅敗北でレームダック化しても総理の座死守という道を選ぶのか。
 
 言葉を換えれば、「枝野手ごわし」と怖気づくのか、「相手が枝野なら楽勝」という気概があるのか。ここで逃げたという結果になれば、ついに安倍政権の終わりが始まったということかもしれない。
 
 
これ『古賀茂明「安倍総理党首討論で枝野立憲代表と勝負できるか?」』と題したAERAdot 6/18() 7:00の配信記事だ。
 
嘘つき安倍が勝てる訳が無い!
この党首討論、この一言だ!!