毎月勤労統計の不正は後始末をしないで先へ先への安倍官邸がもたらした歪?

毎月勤労統計の不正を受けて政府が基幹統計を点検したところ、全体の4割にあたる22統計で不正が発覚。これでは海外投資家が日本株と距離を置くのは当然です。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2019125日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
 
政府の認識は甘すぎる。データ改ざんで日本株の信用はガタ落ちに
 
■信用できない政府統計
厚生労働省の「毎月勤労統計の不正」を受けて、政府が56ある国の基幹統計を点検したところ、全体の4割にあたる22の統計に31件の不適切な問題があったことが見つかりました。その事実に金融市場は大きくざわつき始めています。
しかも、統計法違反に該当する事案がなんと21統計も発生していることが発覚。
不正を働いた当人である各省庁が自ら調査してみただけで短期間にこれだけ見つかっているわけですから、問題がある統計は本当に21件だけなのかということも疑いなくなる状況です。
 
■欧州債務危機ギリシャの虚偽経済統計報告がきっかけ
どうも安倍政権も総務省も今回の問題発生は、取るに足らない些末な事象であるとタカを括っているように見えます。
しかし、2009ギリシャ財政赤字が当初経済統計で報告されていたものよりも莫大に大きいことが露見し、つまり虚偽の国家経済統計がきっかけになって、とうとう欧州債務危機にまで発展することとなったのは記憶に新しいところ。
 
■海外投資家は日本株をさらに売る
政権が楽観視しても、金融市場で投資を行う人間は、信頼できないような国家統計を平気で発表する国に投資を行うわけがありません。
昨年、普通にしていても6兆円弱の海外投資家の売り越しとなった日経平均は、今年さらに売り込まれて散々な状況に陥る可能性すらでてきたことが非常に危惧されます。
 
■日銀の下駄履き分5,000円などあっという間に剥落可能
JGB(日本国債)については既発行の半分近くを日銀が保有しているわけですから、本邦の債券市場は無風と思われます。
問題は株式市場で、とくに日経平均はそうでなくても買い支えているのが日銀であることは市場に知れ渡っていますから、海外勢が今回のような国家データ改ざんを嫌気して日本株への投資を撤退するのみならず、売り浴びせで反応することになれば、ここから日経平均があっという間に日銀の買いさえによって下駄を履かせてもらっている5,000円程度下落するのはわけない状況です。
なぜか本邦Sell Sideの証券屋お抱えアナリストなどはこの件のリスクを一切口にせず、春には日経平均24,000円だ、3万円だと、荒唐無稽の数字だけを口にして楽観相場を演出しようとしています。
ですが、状況はそんな浮ついたものではなくなっていることを、我々賢明な個人投資家はしっかり理解する必要があります。
 
■国家データ改ざんは日本株の信用をどん底に突き落とす
安倍首相はほとんど意味のなくなったダボス会議にノコノコと出席して、昭恵夫人の日本酒をアピールするのに余念はないようです。
しかし市場では、Bye Byeアベノミクスといった状況が一段と強まる可能性が高まっています。そのくらい、国家データ改ざんは世界からの市場信頼毀損を招く、極めて深刻な事態です。
どうもそのことを、この政権の人たちや役所の役人は正確に理解していないように見えます。
 
 
これ「政府の基幹統計、4割の22統計に誤り。信頼毀損で海外投資家は日本から完全撤退へ=今市太郎」と題したMONEY VOICE 2019127日の記事だった。
 
 
これら不正は与党からの情報としては、政権交代した当時の民主党の時から見たいなこと言ってるが、一昨年の「モリカケ」問題での安倍官邸と麻生財務相等の不誠実さと相まって、霞が関に責任の押し付け等の無責任体制への霞が関官僚の仕返しと見えなくはないと言うのが私の主観である。良い事は政治屋で悪いのは役所・官僚と言う図式への反乱のように私には見えるのである。それと安倍首相の政策をどんどん進めるのは良いが、肝心の後始末は役人・官僚任せで自らは先へ先への抵抗とも見える。安倍首相の嘘つきは酷過ぎる。何かその後始末のために官僚が働かせられてるようにも見える。こんな政権初めてだ!