ジャーナリスト池上彰さん（68）の番組スタッフから取材を受けたが、池上さんの意見として紹介したいと言われた――。元通産官僚で徳島文理大学教授の八幡和郎さんがフェイスブックでこう明かしたところ、同様な経験をしたと明かす識者が次々に現れ、波紋が広がっている。
池上さん自身は、J-CASTニュースの取材に対し、「特定の先生が言ったことを自分の意見として言うことはありえない」と全面的に否定した。
■八幡和郎さんのフェイスブック投稿がきっかけ
それによると、八幡さんは、池上さんの番組の取材で時間をかけて意見を述べたが、「池上の番組の方針で、番組では八幡さんの意見ではなく池上の意見として紹介しますがご了解いただけるでしょうか」といった内容のことを言われたという。
これに対し、八幡さんは、「私が言ったことをいっさい使ったりよく似たことを池上に言わせないように」などと番組の申し出を断ったといい、「こんなのがジャーナリストのような顔してるのがおかしい」と疑問を投げかけている。
池上さんの解説は人気があるだけに、この投稿は、大きな反響を呼んだ。10日夕現在で、「いいね」が2000件以上も付くほど注目を集めている。
そして、ほかの識者らからも、自分も同様な経験をしたと共感の声が次々に書き込まれている。
出版社出身で健康サポート会社社長の宮下研一さんは、八幡教授のフェイスブックに「全く同様の経験があります」とコメントを寄せた。
宮下さんは、あるテレビの取材で、関連するホームページの中身を丁寧に説明したところ、「池上の方針で池上の意見として」紹介したいと最後に言われたという。このようなことは失礼だと思い、すぐに申し出を断ったそうだ。
■「番組では、私個人の意見は言わないスタンス」
また、ジャーナリストの有本香さんも、「これは私も経験ある。何年も前だけど。今もそうなのね」とツイッターでつぶやき、元大蔵官僚で嘉悦大学教授の高橋洋一さんも、相手が池上彰さんの番組とは明言していないものの、「オレも似た経験あるぞ」とツイートしている。
「何年か前に電話でやり取りしたことで、記憶に間違いがあってはいけないと表現をぼかしましたが、皆がおかしいと思っていたんだと分かりました。『池上の意見』にするというのは、異常な形であることは間違いないと思います」
これに対し、池上さんは同日、次のように取材に答えた。
「特定の先生が言ったことを自分の意見として言うことは、あってはならないことだし、ありえないことだと思います。番組スタッフがリサーチのため電話することはあると思いますが、私は、これまでに一度たりとも、そのようなことはしていません。そもそも、私の番組では、先生の意見を紹介したりはしていますが、私個人の意見は言わないスタンスでいます」
今回の騒ぎを受けて、池上さんの番組があるテレビ全局のスタッフについて調べてもらっているといい、八幡さんの投稿については、「どの番組のどういうことが分からないと、コメントしようがないです」と話した。
個人的には私はこの元官僚の八幡和郎氏と高橋洋一氏はハッキリ言って大嫌いである。その理由は下記ページの拙ブログ記事を見てもらいたい。
個人的に言えば、池上さんの発言はほとんどが解説であって、自分の意見を述べることは稀有だと思う。仮に自分の意見を述べるとしても、ほかの人の発言を自分の意見として述べることは考えられない。
八幡さんも高橋さんも、ともに安倍応援団というのも、何となく不純である。政治的な背景があるのかもと思われる。八幡和郎さんのフェイスブック投稿は私的な考えだが先行する池上さんへのやっかみジェラシーを感じるのは私だけか？ またもしそういう指摘をするときは、何年何月何日の何という番組の中で、自分のこうした発言に基づき、池上氏は自身の意見としてこのように発言したという具体例を挙げてすることは基本中の基本ではないだろうか？
