自民党総裁選が無投票を回避した事には拍手を贈りたい!

 9月の自民党総裁選をめぐり、党内7派の対応が固まった。そんな中、派閥ではないとはいえ最後に残っているのが、議員活動を引退した谷垣禎一前幹事長(73)が顧問を務める谷垣グループ(有隣会、約20人)の動向だ。グループ幹部は「統一した対応は取らないことになりそうだ」と打ち明ける。谷垣氏は連続3選を目指す安倍晋三首相(63、党総裁)の下で2年間幹事長を務めたほど、首相と昵懇(じっこん)だが、自転車事故から復帰する見通しがなかなか立たず、グループの判断にも微妙に影響を与えている。
 
 谷垣氏は平成28年7月、都内をサイクリング中に転倒し、頸椎(けいつい)を損傷した。約1年2カ月の入院生活を送った。昨年10月の衆院選は「立って演説できなければ出馬すべきでない」として立候補せず、現在は自宅から都内のリハビリ施設に通院する日々を過ごしている。
 
 最近面会したグループ幹部によると、谷垣氏は歩行訓練を続けているが、頭脳は明晰(めいせき)で、会話はまったく問題ない状態だという。タブレットで新聞や雑誌を丹念に読み込んでいるといい、時折政局の話もする。
 
 谷垣氏はすでに議員バッジを外したが、グループでは主(あるじ)がいつでも永田町に戻ってこれるよう、7月19日に国会近くの東京・隼町に全面バリアフリーの事務所を開設した。「月に1度でもいいので事務所に顔を出し、政界への存在感を示してほしい」(幹部)との願いがこもっているが、谷垣氏は事務所の開設日も「リハビリ」を理由に姿をみせなかった。
 
 幹部は「谷垣氏はその気になれば明日にでも永田町に戻ってこれるが、本人はまだリハビリ途上という意識が強いようだ。『たとえ車いす姿でも出てくるだけで影響力が大きく、自民党のためにもなる』と説得しているのだが…」と歯がゆそうに語る。
 
 谷垣氏は幹事長時代、首相とぴったり息を合わせて党運営を担ってきた。今回の総裁選で議員として投票資格があれば、首相の支持に回ったとみられる。しかし、政界復帰が遅れている現状では、グループ全体の対応にも神経を使わざるをえない。
 
 もともと谷垣グループは派閥の枠にとらわれず、他派と掛け持ち自由という組織だ。谷垣氏が24年の総裁選で、所属する旧古賀派宏池会=現岸田派)の理解が得られずに出馬を断念して同派から離脱し、他派の若手議員などを巻き込んで結成した経緯がある。今でも所属する約20人のうち、約半数は細田派(清和政策研究会)や岸田派などに所属しながら、谷垣氏の人柄を慕って集まった面々で構成されている。
 
 谷垣氏が自転車事故を起こす前までは、派閥化を目指した時期もあり、最近は党内7派の幹部が定期的に開く「事務総長会議」にも出席するようになった。しかし、主不在のこの2年間は、麻生派志公会)から合流を求められ、グループが事実上分裂するなど、難しい局面にも立たされてきた。
 
 グループでは首相を支持する声が多いが、一部には野田聖子総務相(57)が出馬した場合、支持を検討する議員もいる。幹部は「谷垣氏が政界に戻るまでは『非派閥』のメリットを生かし、メンバーの行動を縛らない方がいい」と語り、今は総裁選に向けて意見集約をしない方向で調整していると明かす。主が戻るまで、グループの枠組みをこのまま維持するための苦肉の策という側面もある。
 
 党内では、事実上の自主投票を決めた竹下派平成研究会)が、首相や石破茂元幹事長(61)の陣営から支持獲得の標的になる「草刈り場」と化している。
 
 別のグループ幹部は「無理に対応を決めるから、かえって派内の亀裂が目立つ」とも指摘する。「支持先を決めない」という選択肢は賛否が交錯するが、谷垣氏を派閥横断型で支えてきたグループの特性を生かすため、静かに主の復活を待つための環境作りをする狙いもあるようだ。(政治部 水内茂幸)
 
 
これ『主不在の谷垣グループ、最後の“草刈り場”か 「非派閥」生かし総裁選対応を決めない?』と題した産経新聞8/15() 8:59の配信記事である。
 
 
政治とは何て非常なんだろう。政治だけじゃない!私も建設の業者として他の業者と対等にやって来たのが、脳出血で倒れたとたんに、今までのその対等関係が崩れ、これ見よがしの扱いに変わった事から見ても、弱肉強食の世界は歴然と生きている。そりゃそうだ生きるか死ぬかのヤクザの世界と何ら変わらないのが現実だとつくづく感じる咋今だった。私たち零細中小の業者でさえそうなのだ、政治なんかその最たるもんだろう。本当に谷垣さんは不運である。逆に政治的には死んだ谷垣さんに比べ、何と幸運だったのは今の安倍首相だ。幸運と言うより、独裁が故のライバル抹殺で邪魔者排除の論理を地で行ったに等しいからである。しかし、考えて見ればそんな強権を支持した我々が彼を育てたと言っても良い。がしかし、彼は自らの実力と勘違いし、史上稀な三選可能な党則に変え、またもやその強権政治を再びやろうとしている。情けないのはそんな彼に逆らえずモノ一つ言えず、従順にポスト狙いに傾斜してる自民党国会議員連中である。これでは政党政治そのものが崩壊してしまうし、結果日本国の崩壊に繋がってしまう恐れが大である。不利を承知で総裁選出馬の意思を示した石破さんには最大の賛辞を贈ると同時に、最大の支持を贈りたい。これで自民党は少なくとも明確な政策論争が行え、活性化を取り戻す事可能になり、政党政治の片鱗だけは失わずに済んだと言え、世界各国から笑われずに済んだと言えよう。