学校法人「加計学園」は、愛媛県新文書にある安倍晋三首相と学園の加計孝太郎理事長との2015年2月25日の面会を「実際にはなかった」と否定した。当時の県への報告が誤りだったと謝罪したが、曖昧な説明に中村時広知事は反発を強める。面会がなければ新文書の他の記載とのつじつまが合わなくなり、疑問は膨らむばかり。面会は本当になかったのか-。
「思い返せば、たぶん僕が言つたんだろう」「その場の雰囲気でふと思ったことを言った」学園の渡辺良人事務局長は今年5月31日、愛媛県と同県今治市を訪問。面会はなかったとするコメントを踏まえ、自身が県に「架空の面会」を伝えたと明かした。
計27㌻の新文書は獣医学部新設に関し、学園側との打ち合わせや柳瀬唯夫首相秘書官(当時)らとの面会の内容を詳しくまとめている。県が5月21日、国会の求めに応じて提出。首相と加計氏との面会は、15年3月の文書に、学園からの報告として記載されていた。
「うそ」の理由
「2/25に理事長が首相と面談(15分程度)。理事長から、国際水準の獣医学教育を目指すことなどを説明。首相からは『そういう新しい獣医大学の考えはいいね』とのコメントあり」渡辺氏は記者団に「うそ」をついた理由として「十数年来の新しい獣医学部構想をなんとか形にしたかった」と話した。首相のコメントの“捏造”までしたことになるが、「うそでもって認可にはなっていない」として、手続きに問題はないとの認識を示した。
渡辺氏は首相と加計氏との面会以外、新文書に誤りはないと説明した。だが、面会がなかったとすれば、他の記述との整合性がとれなくなる。
新文書のうち、首相と加計氏との面会以前に作られた部分に「理事長が総理と面談する動きもある」と記載されており、学園が面会を目指していたのは明らかだ。
新文書からは、首相面会をきっかけに新設への動きが一気に加速したとしか読み取れないが、渡辺氏は「3年前の話なのではっきりと覚えていない」と繰り返した。
「伝聞の伝聞」
「総理は面談のでっちあげに利用された。怒らないといけないのに平然としている」。今年5月28日の参院予算委員会で共産党の小池晃氏が攻め立てると、首相は「私は常に平然としている」とはぐらかした。新文書を「伝聞の伝聞」と言い放ち、正面から疑惑に答えようとしなかった。
学園の対応も誠実さに欠ける。「加計ありき」との疑惑が指摘されてから1年以上たつが、加計氏が公の場で説明したことは一度もない。県や市に謝罪した渡辺氏は、記者団から「これで説明責任を果たしたと思うか」と問われると、「思います」とだけ答えた。
県は学園に多額の補助金を支出する立場だが、中村知事は2日、支払い分の返還要求に含みを持たせた。「どういう経緯だったのか、責任者として説明するのは一般の会社では当然」と述べ、加計氏本人が明らかにするよう改めて訴えた。
この記事の通り、実際加計学園理事長が安倍首相と会っていないとするなら、確かにおかしいと思われる個所は存在する。私的には恐らく会っていないと言うのはウソだろうと思われる。あの嘘つき安倍首相である、友人である加計孝太郎理事長の事業(加計学園への便宜)を後押しするため、(加計氏に)頼まれて監督官庁に頼んだ事を頼まないとした時と同じで、加計学園側に今回の2015年2月25日の面会を会わなかった事にしようとしたものと思われる。恐らく今までと同じように、官邸の主導だろう。とにかく嘘と言うモノは一度つくとどこまでもそのウソつかなくてはならなくなる。必ずどこかにそのしわ寄せがいくのは当然の理である。そのウソ霞が関を巻き込み、ある種の疑獄事件と言わねばならない。安倍首相これは大変に大きな代償と言わねばならない。