衆院選は先の通常国会で最大の争点だった学校法人「森友学園」や同「加計学園」の問題を巡る議論が深まっていない。安倍晋三首相(自民党総裁)は「丁寧に説明を尽くす」と主張しつつ、街頭演説では積極的に触れていない。野党は「疑惑隠し」などと批判。双方の議論はすれ違ったまま、22日の投開票が迫っている。
■疑惑隠し解散か
「何かよっぽど不都合なことを隠したんじゃないでしょうか」。希望の党の小池百合子代表(東京都知事)は15日の都内での街頭演説で訴えた。野党は、そもそも今回の解散は森友・加計問題の追及から逃れるのが狙いだったと印象づける作戦。先月28日の臨時国会冒頭に解散し、首相の所信表明演説や各党代表質問を見送ったのも、その文脈と決めつけるストーリーだ。
■お友達の優遇?
野党は「お友達優遇のしがらみ政治はやめる」(小池氏)「異常な国政の私物化」(共産党の志位和夫委員長)と断じる。森友問題で学園の名誉校長だった昭恵夫人や、加計問題で首相の友人の加計孝太郎理事長がかかわったとして、野党は証人喚問を要求。首相周辺の意向として忖度(そんたく)が働いたとの見方に基づく。
首相は「(加計氏とは)友人である事実だけで私が影響力を行使したとは何も証明されていない」と言い返す。「確かに李下に冠を正さず、だ。私自身がもっと慎重であるべきだった」と述べる。
昭恵夫人の関与疑惑には「妻に代わって私が十分話している」と反論。与党は加計氏の国会招致にも応じていない。野党も、首相周辺の忖度が働いたかは立証できていない。
■消えた行政文書
立憲民主党の枝野幸男代表は「国民に知らしめるべき情報を隠している」と断定する。森友問題は、財務省が交渉の経緯がわかる面会記録などを「1年未満」で処分可能な文書だと判断し、破棄した。加計問題でも「総理のご意向」などと記した文書が流出したが、政府は「行政文書ではなく個人のメモ」と情報開示の対象にしなかった。
■選定過程のナゾ
森友問題は、ごみの撤去費用として値引きされた約8億円が焦点となった。首相は「学園の前理事長、籠池泰典氏は逮捕、起訴されている。まずは捜査当局が真相を明らかにすべきだ」「国会で聞かれたら丁寧に答えたい」と話す。
「加計学園ありき」(吉田氏)の手続きだったかも問われる。国家戦略特区諮問会議で加計学園を恣意的に選ぶ条件が付けられたのではないかとの指摘がある。首相は「15年間申請をしてきたのは加計学園のみだった。安倍内閣でも5回却下している」と説明している。
これ「森友・加計問題、議論深まらず 衆院選」と題した日本経済新聞電子版2017/10/180:30の配信記事である。
この安倍晋三と言う人、どこまでウソをつけば良いのだろうか。この事ばかりではない。国会答弁ではほぼ半分くらいはしゃーしゃーと平気な顔してウソをつく。と言うより、言った事を守らずだけでなく、責任さえ感じていないし、殆ど説明もされない。特に「森友問題の国有地払い下げ」では、産廃処理と言ってその処理費用を差し引いて8億円で売却されたのに、その過程の詳細を語らず、と言うより隠ぺいと言えるものだった。また同じく愛媛県今治市の獣医学部新設場所の用地を、今治市が市有地を学園に無償譲渡した事等は当時の加戸守行愛媛県知事を引き合いに正当化しようとした説明もなされない等、当事者と言える安倍首相と、それを許可した直接の責任者である麻生財務大臣の答弁は当事者意識等殆どない。だが我々日本人は戦後の豊かさでその時の苦しさ辛さを忘れてしまったかのように、寛大である。言い換えれば首相らはその上に「あぐら」をかいて意識はまるで他人行儀である。今度の総選挙に於いても、これだけの悪事(本人はしてないと言うが証拠の示しようがない忖度と言う行為で)を水に流してよいのだろうか。我々国民である選挙民の良識が問われている。