民進党の蓮舫代表が突然、辞任を表明した。昨年9月の代表選で圧倒的な勝利をおさめてからわずか10カ月あまり。東京都議選での惨敗が要因の一つとはいえ、自分たちが選んだトップのもとで一向に結束力を示せない同党の病巣は根深い。なぜ民進党は変われないのか。蓮舫氏辞任の背景からは「3ない病」が浮かびあがる。
昨年9月の人事で幹事長に据えた野田佳彦氏は2012年に民主党政権が下野した時の首相。党運営を安定させる切り札と考えたが、起用には強い反発があり「首相を務めた人は議員辞職すべきだ」(中堅議員)との声さえあった。それでも親しい議員が少ない蓮舫氏は「政治の師」と仰ぐ野田氏で押し切った。
党内の視線はすでに次の代表選に向かうが、有力候補に挙がるのは民主党時代から長年、党の中枢に居続けた議員ばかり。前原誠司氏は民主党政権で外相や政調会長などを歴任。05年には43歳の若さで党代表に就いたが、翌年に偽メールを根拠に自民党を追及した問題で失脚した過去がある。
人材の層の薄さも目立つ。決定的に欠けているのは自民党の派閥の領袖のように党内をまとめたり、意見を調整したりする存在だ。自民党の下野時代には谷垣禎一前幹事長が人柄も生かしながら政権復帰まで党内を分裂させずにまとめてきた。
旧民主党政権時代に「2030年代」の目標時期を決めていたが、蓮舫氏は突然、目標を「30年」に前倒しする方針を打ち出した。だが、根回しもないままの方針転換は、連合や党内の原発推進派から猛反発を受けて腰砕けに終わった。与党時代に「決められない政治」とやゆされた党内ガバナンスの改革はなお途上だ。
安倍政権への対立軸となる政権構想も見えにくかった。蓮舫氏は「提案型の野党」を掲げたものの、アベノミクスや憲法改正へのスタンスは具体性に欠けた。政権構想が曖昧なまま、共産党との選挙協力に傾斜した結果、党内保守派の代表格だった長島昭久元防衛副大臣は党を去った。
来年12月までには必ずある次期衆院選をにらみ、野党には都議選で圧勝した小池百合子都知事が実質的に率いる「都民ファーストの会」との連携を探る動きが出ている。民進党にも「国政に進出すれば加わりたい」と語る議員は少なくない。選挙のためだけに集まる「選挙互助会」との批判をはね返し、政党としての背骨を再構築するのが急務だ。
日本経済新聞社とテレビ東京による21~23日の世論調査で、民進党の支持率は6%で党が発足した昨年3月以降では最低となった。このままでは次期衆院選で党が消滅しかねない崖っぷちに追い込まれている。党再生は簡単でない。新代表には地道な基盤づくりが求められる。(坂口幸裕)
これ『民進党、重い「3ない病」 けじめ・人材・政権構想 』と題した日本経済新聞電子版7月28日6:55の配信記事である。
現在の政治は、戦後政治の荒廃した国家である日本の国を何とかしよう、いややらなければならないと考えた日本人魂の底力がもたらした、いわゆる議員魂と言えた。それが戦後の復興を成し遂げた平成の時代、そのハングリー精神が忘れ去られ何か今の国会議員は職業議員に成り下がってしまったように見受けられる。戦後の復興を成し遂げた我が日本国は余りにも豊かになり過ぎてしまった。それに輪をかけたのが天下の悪法、政党助成金である。要するに国会議員は何の政策も考えずとも、国会議員と言う肩書さえあれば、国が面倒を見てくれるからである。これでは真剣に国民のための国家論等考える訳等ある筈がない。この政党助成金を無くせば企業献金が復活し元の木阿弥では言われるが、私はそうは思わない。何故なら国民の意識を取り巻く環境が変わったからだ。それまでの国民とは考えが変わってしまってる若い人々が多くなっているからである。今どきの若者はハッキリものを言う。何のために集めるのか、何に使うのかとしつこく聞く事だろう。また国会議員の年齢層も下がるだろうし、今まで見た位にお金を下さいと簡単に言えなくなってしまう。