【解説】第3次安倍政権発足後、初の大型国政選挙となった第24回参院選は、東北6選挙区(改選数各1)で野党統一候補が自民党候補を圧倒した。全国で与党圧勝の流れが形成される中、東北の有権者は「1強」に異議を申し立てた。
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興が道半ばの岩手、宮城、福島で与党が敗れたことは政権にとって打撃だ。政府が「復興加速」を説きながら、地域再生が進まない現実との乖離(かいり)に、被災者は冷ややかな視線を向けた。
6選挙区で共闘した野党は、福島で現職閣僚を破ったほか、山形や岩手で終始リード。宮城で現職同士の争いを制し、青森では新人が現職を追い落とした。
環太平洋連携協定(TPP)への攻撃も一定の効果を生んだ。日本の食料基地である東北には、TPPへの反発が根強く残る。野党は保守の岩盤とされた農村部に漂う不満の受け皿にもなった。
全国に先駆けて宮城で共闘を構築するなど、野党のスクラムは強固だった。安全保障関連法の廃止を求める学生、市民団体との連動も相乗効果を生んだ。
公示後、与党はネガティブキャンペーンを全開させた。旧民主党政権時代の失政をあげつらい、共産党への反感をあおる発言に終始。憲法論争も避けた。政策競争を軽視した「1強政治」のおごりを見透かされた面は否めない。
与党圧勝で非改選を合わせた改憲勢力は議席の3分の2を超えた。改憲発議を数の力で押し進めるのか。国民の声を酌みながら丁寧な合意形成を図るのか。政権に対する厳しい監視が何より不可欠だ。(報道部・片桐大介)
事実東北だけ見れば自公は1勝5敗だった。これには伏線があった。東日本大震災の傷跡の癒えない中での復興に、十分な気遣いの無い予算配分での自公の政策、東北は冷めていた。そんな中での参議院選挙である。事実、目先に関係ない「アベノミクス」を称賛しても「馬耳東風」なのである。恐らく場所は違っても、熊本も一緒で、正直迷惑でなかったのか。事実与党自公はズルイ。普段は改憲と言いながら経済政策の是非論に終始し、本音は「改憲」なのに一言も言わず、選挙が終わって出口調査の状況を見て、「改憲論」に触り、さも信任された如くの「改憲論」だ。だがいくら国会議員が2/3いても最終的には国民投票で決するのである。安倍首相はそれが無理だと解ってたから、「行使容認」に固執した筈だ。この際私たちはいい気になってる、安倍首相いや岸信介のあの醜い鼻をへし折ってやれるのである。その時までの命である。待っていてもらいたい。