大阪ダブル選・維新大勝は安倍自民の策略か? いつも国民・選挙民は蚊帳の外である

 大阪府知事・市長のダブル選で、橋下徹大阪市長が率いる地域政党大阪維新の会」が2勝した。橋下氏が政治生命を懸けてきた「大阪都構想」の議論が息を吹き返す。住民投票の否決で受けた打撃から、復活に向けた足掛かりを得た。来夏の参院選を控え、橋下氏の協力に期待する官邸との距離感にも注目が集まる。
 
 ◇新党、参院選へ弾み
 
 「大阪を東京と二極化するには都構想と同時並行で副首都化することが必要だ。国会議員には早速、副首都の法制化を頑張ってもらいたい」。報道各社が「大阪維新2勝」を報じた22日夜。橋下氏は大阪市内のホテルで国政新党「おおさか維新の会」所属国会議員らを前に、早くも国政での存在感発揮に意欲を示した。
 
 半年前の5月17日、大阪市での住民投票で、都構想が否決され、橋下氏は瀬戸際に立った。「都構想が間違っていたということになる」と述べ、政界引退表明に追い込まれた。
 
 ダブル選はその失敗を取り返すための橋下氏の賭けだった。1勝1敗ではなく都構想実現に必要な2勝をしたことで、都構想だけでなく、橋下氏自身も再起する可能性を得た。
 
 もっとも、橋下氏も、都構想再挑戦の路線を一直線に進んだわけではない。一時はダブル選での候補擁立を見送る考えも示唆していた。住民投票の敗北は大阪維新の退潮に直結し、勝利に自信が持てなかったためだ。
 
 しかし、8月の全体会議などで、足元の地方議員から「もう一度都構想を目指すべきだ」との声が上がり始める。結党の原点である旗を降ろせば、党が目的を失い、崩壊するという危機感があった。
 
 橋下氏が理屈付けに使ったのが、住民投票後の6月に自民の提案で設置された「大阪戦略調整会議」(大阪会議)の機能不全だった。大阪会議は二重行政の解消を協議する場とされ、都構想の代案という位置付けだ。しかし、大阪維新と自民が運営方法を巡って対立し、計3回の会合では一度も具体的な議論に入れていない。橋下氏は8月末に、都構想の再挑戦を宣言し、理由をこう説明した。
 
 「話し合いで二重行政がなくなるなんて言っていたが、自民党は何もやっていない。これじゃいけないと思った」
 
 橋下氏は選挙戦で先頭に立ち、「負ければ維新は消滅」と背水の陣を強調する瀬戸際戦略で危機感をあおった。わずか半年間で住民投票での敗北を逆転できたのは、橋下氏個人への根強い期待を選挙に結びつけることに成功したためだ。
 
 今回の勝利で大阪維新は解体の危機を脱し、反転攻勢への足場固めに成功した。一時は動揺した大阪維新のメンバーに対する橋下氏の求心力も高まる。橋下氏は政界引退の意向は変えていないとしているが、最近は「私人に戻れば自由にやらせてもらう」と将来的な政界復帰に含みを持たせる。12月の政界引退まで暫定的に代表に就く新党には、法律・政策顧問として関与する考えだ。「海外では普通のやり方。新しい弁護士の姿に挑戦したい」と意欲を見せる。
 
 今後の焦点は、来夏の参院選に移る。「おおさか」という地名がついた政党に対し、全国でどこまで支持を広げられるかは未知数で、身内でも不安視する声は少なくない。与党の補完勢力として憲法改正や安全保障関連法への発信を強めるだけでは埋没の恐れもある。新党の戦略はまだ見通せない。【念佛明奈】
 
 
これ『大阪ダブル選:橋下氏「背水の陣」奏功…大阪維新圧勝』と題した毎日新聞11230910分の報道記事である。
 
 
 これ疑って悪いが、裏で安倍晋三官邸が、ひそかに維新に組織票を回した結果ではと私は勘ぐりたい。何故なら安倍自民は、大阪維新に勝ってもらわないと困るからである。今後の政局をコントロール憲法改正等)するためには、どうしても公明だけでは足りず、維新の力が必要だからである。また大勝に拘わらず、あの性格の橋下さんが出てこないのはそう言う裏があるからだと私は睨んでいる。もしだとするなら、橋下さんかなりの借りを、安倍さんに作られてしまった事になり、今後の野党対策を見ればはっきりするだろうと思うし、これが政治でもある。
 いつも国民・選挙民は蚊帳の外である。