共産党が連立政権入りを前提とした野党勢力による「国民連合政府」構想や選挙協力をぶち上げ、“野党政局”を主導している。“仰天プラン”の威力は十分で、共産党の固定票が欲しい野党第1党の民主党は振りまわされっ放しだ。
9月19日未明、大混乱の末、安全保障関連法が成立した。防衛省の内部文書をすっぱ抜くなど、国会論戦をリードしてきた共産党の反射神経は抜群だった。成立から11時間後、第4回中央委員会総会を緊急開催すると、志位和夫委員長(61)が記者会見を行ったのだ。
志位氏は、(1)「戦争法」を廃止する(2)そのために安倍政権を打倒し、国民連合政府をつくる(3)本気で政府をつくるなら野党間で選挙協力が必要――との主張を展開した。徹夜明けの記者たちは、突然の提案に寝ぼけ眼をこすって「あわてて記事を書いた」(政治部記者)というほど、電光石火の動き。同じ頃東京・銀座で新味のない街頭演説を繰り返していた民主党の岡田克也代表とは対照的だった。
攻勢はその後も続き、25日には志位氏が岡田氏と会談。共産党が呼びかける党首会談は稀で、永田町関係者を驚かせた。会談で岡田氏は連合政府には否定的だったものの、与党に対抗するための選挙協力には意欲を見せ、志位氏は「大変良いスタートが切れた」とご満悦だった。
小沢氏は、共産党の提案を受けて「頭の切り替えと素早い行動だった。これは他の野党も見習わなきゃいけないね」と手放しで絶賛。これを志位氏は「嬉しい評価」とツイートし、28日には会談するなど両者の息はピッタリだ。
これは偉大なる転換である。私は素直に歓迎したい。私は自民党の役員やってた時から思っていた。我々の所みたいなところは、自共激突だがご存知のように勝負にならないのが事実だった。が共産党は他党との協力より自党の推進を優先して来た。だが小沢一郎の二大政党制を目指した小選挙区制になってからは、与野党一騎打ちの戦いとなったために、小党1党ではどうにもならなくなってしまった。選挙が近づくと、それこそ共産党は誰と相談もなく、当選度外視の選挙戦を打って来た。それが自民の得票に比例しない議席を与え、好き勝手にされてしまったのである。小沢一郎が言うまでも無く、野党統一候補で選挙すれば得票で優ってる野党が当選するは理路当然である。よくも志位さん決断したものだ。唯イデオにかぶれた連中は反対するだろうが、現実路線に舵を切った共産志位さんにエールを送りたい。