少子高齢社会現実を前に公立小中学校の教職員定数を増やすとはこれ如何

 政府は2015年度の公立小中学校の教職員定数を実質的に900人増やすことを決めた。理科や英語などの専科指導を充実させる小学校や、低所得世帯が多い地域の小中学校に重点配置するほか、教員の負担を減らすために事務職員を拡充する。財務省が求めていた40人学級の復活は見送り、小1、2の35人学級を継続する。
 教職員定数は学級数などによって算定される。文部科学省によると、15年度の教職員定数は14年度に比べ、児童生徒数の減少に伴う自然減で3000人減るのに加え学校の統廃合などでさらに1000人減り、計4000人の減少が見込まれている。
 文科省は減少する4000人のうち、900人分を政策目的に応じて配分する「加配定数」で措置し、教育環境の充実を図る。最終的な定数は14年度より3100人減となることから、財務省は自然減の3000人を除いた100人の純減としている。
 新たに配置される900人の内訳は(1)子どもが主体的に学ぶ「アクティブ・ラーニング」の推進(2)小学校での専科指導の充実(3)主幹教諭や事務職員の拡充(4)特別支援教育の充実-にそれぞれ100人など。教育格差解消のため100人を低所得世帯が多い地域の学校に配置する。
 15年度の教職員定数は約694000人となり、文科省は定数と平均給与から教職員の給与原資となる義務教育費国庫負担金を算定し、15年度予算案に約1兆5000億円を計上する。
 <教職員の定数> 1クラス当たりの児童生徒数の上限などを定める義務教育標準法に基づき、学級数に応じて算出される「基礎定数」と、少人数学級の推進など政策目的で措置される「加配定数」がある。政府が実質的な増員を決めた900人は加配定数分。

これ「小中教職員 実質900人増 政府 40人学級復活見送り」と題した東京新聞1月11日 朝刊記事である。

 しかし、流石官僚・役人である。上手いと言う他無い。政策上少子高齢化への改革提言と謳いながら、実質減となるは必定の教職員の定員を、教育と言う名の基に、これだけは聖域化してしまった。本当に上手いもんである。これは公務員と言う仲間の権利を形を変えて守ったのである。民間常識の予算削減と言えば、まずは必ず支出の人件費削減が必須であるが公務員・役人はそうではない。まずは先にこの自分らの身分保障が一番先である。もっとも法で守られ簡単に削減出来ないような仕組みになってるからである。彼ら特有の自分勝手な解釈によりそれらをさておいて、全てを決めている現状を見るに、この国はギリシャ以上の役人天国を追随してる。行く先は語る必要無しである。